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近畿地域経済産業の動向(平成21年3月調査)のポイント

最終更新日:平成21年3月16日

近畿の経済は、「後退している」

1.全体の動向

  • 近畿地域の経済は、 好調であったアジア向け輸出も減少に転じており、設備投資にも減額等の動きが広がっているほか、個人消費も一段と弱くなっている。こうした中、生産は鉄鋼等素材や機械にも大幅減産の動きが見られ、急速に低下しており、雇用も悪化するなど、総じて近畿地域の経済は、後退している。

地域経済産業調査における項目別判断基調判断

2.個別の動向

(1) 生産 -急速に低下-

世界的な最終需要の急減が電子部品、鉄鋼、化学等の素材や機械に波及し、軒並み大幅減産となっている。

受注の急激な悪化から生産調整が追いつかず、在庫率は上昇傾向にある。在庫調整終了時期は各社とも様々な判断を持っており、一部には3月末までに終了との声もあるが、回復の見通しまでは立っていない。

(2) 設備投資 -高水準ながら弱い動き-

リチウムイオン電池、太陽電池関連は引き続き前向きであるものの、薄型TV用パネル関連の大型投資では稼働延期や減額等の動きが見られる。

ほぼ、全業種で計画の下方修正の動きが見られ、特に中小企業の製造業では減少が顕著となっている。

(3) 雇用情勢 -悪化している-

製造業を中心に派遣・請負など非正規雇用者を削減する動きが広がっており、特に年度末で雇い止めとする企業が多くなっている。

製造業では、新規採用や中途採用の抑制に加え、希望退職者の募集など正社員を削減する企業も見られる。

残業時間は製造業を中心に減少しており、賃金についても一部の企業が役員報酬やボーナスのカットに着手し始めている。

(4) 個人消費 -一段と弱くなっている-

消費マインドの低迷などにより、衣料品の減少幅が拡大するとともに、高額商品を中心に百貨店は厳しい状態が続き、比較的堅調だったスーパーにも厳しさが見え始めているが、飲食料品は堅調に推移している。

家電は引き続き薄型TVやDVDが好調であり、調理器具や空気清浄機といった一部の機種も健闘しているが、情報家電は弱含みで推移している。全体的には値下げが浸透しており採算は厳しい。

自動車は普通車を中心に厳しい状態が続いており、これまで堅調であった軽自動車も減少傾向が見られる。

(5) 貿易 -輸出は大幅に減少-

業種別・地域別では、ほぼ全業種・全地域の輸出が減少し、世界経済の減速が大きく影響している。

対ドルの為替レートが各企業の想定よりも10円近く円高に推移していることから、為替差損の計上のみならず、海外市場における新興国との価格競争力も低下している。

(6) 観光 -総じて堅調-

近畿地域への入域動向は、観光客数は増加している一方、宿泊数及び客室稼働率は減少傾向にある。また、京都・奈良方面を訪れる外国人は安定しているが、円高の影響もあってショッピングを目的に大阪を訪れる中国人・韓国人は減少している。

海外旅行は韓国を中心としたアジア向けの増加が顕著に見られ、国内旅行もともに「安・近・短」傾向がさらに強まっている。

(7) 資金調達環境 -一部で悪化している-

売上げ減少に伴い、運転資金の需要は増加しているが、メガバンクを中心に金融機関の中小企業向け貸出態度が慎重となっている。

緊急保証制度の利用などにより、早めの手元資金を確保した企業はあるものの、今後の売上げ次第で一層の資金繰り悪化を懸念している。

(8) 住宅 -低調に推移-

景気の悪化を受け、持ち家、分譲、賃貸全てが落ち込んでいる。特に、分譲マンションは完成在庫を多く抱えていることから、地域や物件毎に値引率を変えるなど、完成在庫の処分を優先する動きが見られる。

なお、高止まりしていた原材料価格は調達面で下落局面に入りつつある。

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