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近畿地域経済産業の動向(平成22年6月調査)のポイント

最終更新日:平成22年6月23日

近畿の経済は、「緩やかに持ち直している。」

1.全体の動向

  • アジア地域の旺盛な需要から輸出及び生産は、電子部品・デバイス、鉄鋼、化学等を中心に持ち直しており、今後も改善を見込む。様々な業種で海外拠点の拡充が活発化。管内設備投資も電池関連を中心に底堅い。また、観光は平城遷都1300年効果、龍馬伝効果等により好調。雇用調整助成金の届出件数は大企業で減少傾向にあり、一部企業で残業時間が増加。

地域経済産業調査における項目別基調判断

2.個別の動向

(1) 生産 -持ち直し-

昨年2月を底に、業種間でバラツキはあるもののピーク時の8~9割まで回復。

アジア需要により、デジタル家電関連産業(化学、電子部品・デバイスなど)が堅調。内需は環境関連産業(ハイブリッド自動車、太陽光発電関連などが堅調。

一方、下期の政策効果剥落を懸念する声が見られた。

(2) 設備投資 -下げ止まりに向けた動き-

製造業は、設備過剰感が高く、維持・更新・効率化の投資が多いものの、電池関連等を中心に大型投資が継続するなど底堅い。また、新興国での需要増加への対応から海外拠点拡充の動きが活発化している。

非製造業は、電力、ガス、通信、百貨店などで計画通りの進捗状況もみられる一方、運輸、土木、建築が一段落し、減少。

環境・エネルギー等、将来の需要が見込まれる分野へは重点的に研究開発投資を行う企業も多い。

(3) 雇用情勢 -持ち直しの兆しがみられるものの、依然厳しい状況-

有効求人倍率はゆるやかに上昇しているものの、依然低水準。新規求人数(原数値)は2か月連続で前年を上回っており、持ち直しつつある。ただし、完全失業率は依然高水準で推移。

平成23年度新卒採用は、大幅に採用を抑制した22年度と同程度もしくは微増を予定する企業が多い一方、採用を見送るとの声も複数聞かれ、全体としては引き続き抑制傾向にある。

雇用調整助成金等の届出件数は依然高水準だが、大企業ではやや減少傾向にある。

一部の企業では、生産の回復を受けて、残業時間、賃金・賞与が増加に転じる。

(4) 個人消費 -持ち直しの動き-

家電はエコポイントの効果により薄型テレビ等が売れているが、3月には対象の見直しを控えた薄型テレビの駆け込み需要があったため、4月以降は反動でやや減速している。乗用車はエコカー減税等の効果により売れているが、制度終了後の反動が懸念される。

大型小売店は底は終わったという声も聞かれるが、天候不順の影響等もあり低迷している。

(5) 貿易 -輸出は持ち直し-

輸出は中国等アジア向けを中心に持ち直している。

一方、米国・欧州市場は米国に持ち直しの動きがみられるものの、総じて回復は遅れており、先行き不透明な状況が続いている。

ギリシャ問題に端を発する欧州市場の需要減を懸念する声があった。

(6) 観光 -持ち直しの動き-

国内旅行は全体的に低迷。一方、海外旅行は中国、欧州方面が持ち直しの動き。近畿管内の観光地は、平城遷都1300年記念事業効果、龍馬伝効果もあり、概ね好調。

(7) 資金調達環境 -一部に厳しさを残すものの大幅に改善-

足下の資金需要は弱いものの、金融機関の貸出態度に積極性が見られるなど、資金調達環境は大企業を中心に大幅に改善している。

一方、一部の中小企業については、なお厳しさが残っている。

(8) 住宅 -下げ止まりつつある-

着工戸数は、持家などに持ち直しの動きがみられ、全体でも依然低水準であるが、2か月連続で前年を上回った。住宅エコポイントなど各種施策が展示場への来場者数や受注件数の増加につながっているとの声も。

マンション市場は、発売戸数は前年を下回っているものの、話題物件の発売などにより契約率が上昇した。

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