私が所属する通商政策局は、通商政策全般を担当する部署です。その中にも、課毎に担当国があり、現在私は韓国室において、韓国・北朝鮮の担当をしています。
日々の仕事の中で、ルーティン業務が占める割合は非常に小さく、日夜動く韓国経済や日韓経済関係の情勢とともに業務内容も刻一刻と変わるのですが、私が主に行っている業務は大きく分けると以下のとおりです。
1.韓国(北朝鮮)経済に関する動向、データ収集、整理
2.各関係省庁、部局との連絡、調整
3.在韓国日本大使館、在京韓国大使館との連絡、調整
4.団体管理
5.その他
韓国は国としては小さい国ですが、サムスンや現代自動車など、日本メーカーとライバル関係を築いている世界的企業が台頭してきており、また昨年から今年にかけてはEU、米国とのFTA締結及び中国とのFTA交渉入りを果たすなど、通商政策においても日本をリードしています。そういった意味においては、日本からすると非常に関心をもって見ている国であり、様々な面において比較対象として挙げられるため、1〜3の業務は非常に重要であり、直接的には関わりがないような案件でも常にアンテナを高くすることを心がけています。
特に、最も注力すべき案件は、「日韓EPA」交渉の再開です。日韓EPAは2003年に交渉入りしたものの、翌年の2004年には事実上中断したまま約8年が経過しています。昨年(2011年)の10月に行われた日韓首脳会談では、交渉再開に必要な実務作業の本格実施に合意され、現在関係省庁ともに韓国政府との実務的な作業を進めているところです。経済産業省としての意見・方針を如何にまとめあげるか、普段聞き慣れない言葉や制度、法律等もたくさん出てくるので大変ですが、非常に勉強になることばかりです。また経済産業省の案件であっても他省庁にも関係する内容があったりするので、他省庁担当者との連絡・調整も必要不可欠です。このように、各省庁が協力して「日本政府」というチームを構成しており、その一翼を担える現在の業務に非常にやりがいを感じています。
また、4.の団体管理に関連しては、昨年韓国で「日韓部品素材調達商談会」をソウルにて開催したことが非常に印象に残っています。本商談会には日本の自動車メーカーに協力いただき、ソウルにおいて韓国自動車部品サプライヤー企業と商談会を行いました。この商談会は2009年から政策的に行われているものですが、毎年開催形式は異なっており、昨年の開催にあたっては「企画立案→関係者との調整→ビジネスマッチング→商談会開催」を1から全て担当させてもらいました。相手は外国の政府、企業ということもあり意思疎通を図るのに大変苦労しましたが、何度も韓国側の担当者のもとに足を運び、調整を重ねた結果、参加者からの満足度も高い商談会となりました。
【参考】商談会の報告書
http://www.jkf.or.jp/photonews/0227.html
私はこれまで韓国には旅行で1度行ったことがあるくらいで特になじみがある訳でもなく、ハングルが話せる訳でもないのですが、韓国室に配属されたせっかくのこの機会を活かし、この出向期間中は「韓国」という世界にどっぷり浸ろうと思っています!(笑)
本省での仕事は、まさに国を動かす仕事が多く、例えば自分の関わっている仕事が新聞紙面の1面に取り上げられる、といったことも多々あります。案件のスケールが大きく、プレッシャーもありますが、その分得られる充実感や達成感も大きいのではないでしょうか。
地方局の良いところは、本省組織と較べると小さい分、職員同士のつながりがより密接で強いところです。仕事上はもちろん、仕事外でも先輩・後輩、上司・部下の垣根を越えた人と人の深い繋がりがあり、本当にアットホームです。
私が経済産業省に入って実感したことは、非常に「自由」な職場であるということです。経済産業省は所管する業務が非常に幅広く、もちろん規制業務等もたくさんありますが、時勢にあわせて仕事を作っていくこともたくさんあります。皆さんが考えるやり方で、地域や日本経済を元気にできる方法があるかもしれません。そんな仕事がしたい方は是非、経済産業省を一度訪問してもらえれば嬉しいです。