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外国企業進出事例(セレスパワー社 日本駐在員事務所)

最終更新日:平成26年6月30日

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【イギリス】セレスパワー(Ceres Power)社 日本駐在員事務所

開設:2014年5月
所在地:京都市下京区中堂寺粟田町 京都リサーチパーク(KRP)4号館3階
事業内容:燃料電池
ホームページ:Ceres Power社External Site Link

インタビュー

セレスパワー(Ceres Power)社は、1990年代に英国インペリアルカレッジのSteele教授によって開発された独自のコア材料を商業化するため、2001年5月に創設された次世代型燃料電池の会社です。本社と主要テクノロジーの製造拠点は英国サセックスのホーシャムにあります。この度、初の海外拠点として、京都に駐在員事務所を開設されました。
営業技術部長のロジャーズ氏にお話を伺いました。

 

 

 

スティーブン・ロジャーズ営業技術部長

主な事業内容

CHPセル当社は、自宅で発電と熱利用(給湯や暖房)が同時に行える家庭用燃料電池コージェネレーションシステムを開発しています。
家庭用燃料電池には2つの方式があります。一つは固体高分子形燃料電池(PEFC)で、もう一つは、固体酸化物形燃料電池(SOFC)です。SOFCは電解質にセラミックを使用するもので、50%以上と高い発電効率が可能ですが、作動温度は900~1000℃と高温が必要でした。そこで、当社は、セリア(酸化セリウム)を用いる電解質のセルを開発し、同じSOFCシステムでも500~600℃という低い温度で作動するシステムを完成させました(写真は当社のセル)。
このように比較的低温でも作動することにより、従来は高温に耐えられるセラミックを使用していたセルに、今まで使われていなかったステンレス鋼の使用が可能になりました。ステンレスは非常に薄くすることができるにも関わらず、大変丈夫です。このステンレス鋼の上に薄くセラミック機能層が印刷されています。
当社が開発した金属支持型燃料電池の大きなメリットは低コストです。温度を下げることによって、周辺機器にも耐高温性が不必要となり、低コストが実現します。日本の家庭用燃料電池「エネファーム」に新風を吹き込みます。

日本に進出した理由

当社のインペリアルカレッジでの研究成果である、電解質にセリアを採用し、金属を用いた燃料電池の基幹技術の課題は14年前に解決しています。それ以来、セルとスタックの技術を開発して参りました。この技術を使って共同開発を行うパートナー企業を探しています。
当社は韓国や米国などの企業とも取引があり、燃料電池は世界中いろいろな国が研究している中、日本を選んだ理由は、日本は技術だけでなく、市場もはるかに進んでいるからです。例えば、家庭用燃料電池が一般に普及しているのは日本だけです。外国で家庭用燃料電池を一般の人が普通に買おうと思っても、なかなか手に入りません。日本の市場が進んでいる理由は、日本には優れた家電の大企業やその周辺に優秀なものづくり企業の集積があり、また日本政府のエネルギー政策で、燃料電池の普及を推進しているからです。こうした政府の取組は他国にはなく、日本の市場形成にとても影響を与えています。
日本にはエネファーム関連技術に詳しく、実績が豊富な会社がとても多い上に、実績がない会社でも、得意分野を持ち、エネファーム関連産業に参入したいという意欲のある会社も多数あるので、ぜひそうした企業と一緒に共同開発を行い、市場に参入したいと思っています。また、当社の技術を評価してくれているいくつかの日本の企業とは、英国にいる時からデータのやりとり等をはじめとするお付き合いをしていますが、やはり身近にいると手応えが違います。
英国は、昔はものづくりが盛んでしたが、人件費の上昇から工場が海外に出てしまい、今は技術や特許など、アイデア勝負の国になっている中、日本のものづくりの能力や技術力の高さにはとても魅力を感じています。

関西に拠点を置いた理由

当社には、日本のあちこちにお客様がいらっしゃいますが、地理的に日本の中心は関西で、特に大阪は交通の便がとても良く、東日本にも九州や四国にもすぐに行くことができる利点があります。
また、機能層にセラミックを扱うことから、窯業関係の企業とお付き合いをしますが、関西周辺や名古屋周辺にセラミック関連の会社が集積しており、窯業の面から考えても、関西は中心に位置します。また、何より大阪ガス様の存在は大きな影響があります。優秀な技師が多く、SOFCシステムの有力企業です。
生活面からしても、京都は国際的な都市でありながら、自然に恵まれ、家族のいる外国人を受け入れやすい快適な土地です。京都だけではなく神戸等他の関西の都市も同様です。

今後の展開

現在は、私一人しかいないため駐在員事務所ですが、近い将来株式会社を設立し、人材を雇用する計画で、日本の複数の企業と製品開発に向けて取り組んでいます。また、新たなパートナー企業も探しています。共同開発は、試作品の作成から始めて、性能や耐久性のテスト等を行い、実証実験を経て製品が出回るまでは2~3年かかりますが、いずれ、日本で大量生産のための工場を作る、あるいはライセンス契約を結んでセル自体を日本の工場で作る可能性もあります。
低コストで、大量生産ができる次世代の燃料電池製品を世界中に普及させ、エネルギーの安定供給の確保、地球環境問題に貢献していきます。

 

このページに関するお問い合わせ先

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