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関西スマートコミュニティのムーブメント
~関西スマートコミュニティ推進フォーラム~
担当課室:資源エネルギー環境課、エネルギー対策課、電力事業課

最終更新日:平成26年8月1日

1.スマートコミュニティって?

 我が国は、エネルギー源の中心となっている化石燃料に乏しく、その大宗を海外からの輸入に頼るという根本的な脆弱性を抱えており、エネルギーを巡る国内外の状況の変化に大きな影響を受けやすい構造を有しています。特に、東日本大震災及び東京電力福島第一原子力発電所事故は、我が国のエネルギー政策を見直す大きな要因となりました。

 こうしたなか、注目されているのが“スマートコミュニティ”です。スマートコミュニティは、様々な需要家が参加する一定規模のコミュニティの中で、再生可能エネルギーやコージェネレーション等の分散型エネルギーを用いつつ、ITや蓄電池等の技術を活用したエネルギーマネジメントシステムを通じて、分散型エネルギーシステムにおけるエネルギー需給を総合的に管理し、エネルギーの利活用を最適化するとともに、高齢者の見守りなど他の生活支援サービスも取り込んだ新たな社会システムを構築したものです。

スマートコミュニティのイメージ
スマートコミュニティのイメージ(経済産業省ホームページ)

 このスマートコミュニティの構築が各地で進めば、ディマンドリスポンス(電気料金価格の設定またはインセンティブの支払に応じて、需要家側が電力の使用を抑制するよう電力消費パターンを変化させること)等によりエネルギー供給の効率化が図られます。また、需要に応じて多様なエネルギー源を組み合わせて供給することによって、コミュニティ内全体では、平常時には、大幅な省エネルギーを実現するとともに、非常時には、エネルギーの供給を確保することが可能となり、生活インフラを支え、企業等の事業継続性も強化する効果が期待されています。

2.スマートコミュニティ推進に向けた政府の取組

 このことから、政府は、スマートコミュニティの実現に向けて、CEMS(コミュニティ単位のエネルギー需給管理システム)、スマートメーターからの情報をHEMS(家庭単位のエネルギー需給管理システム)に伝達する手法等の基盤技術、ECHONET Lite(HEMSと家庭内機器との間の通信規格)の標準インターフェイス等の普及を図るとともに、エネルギー需給管理事業の運営と水道等の他の公益事業や高齢者見守りサービス等の周辺サービス事業との統合を進める等して、スマートコミュニティの事業基盤の構築を図っていくことを、第4次エネルギー基本計画(平成26年4月11日閣議決定)に明記しました。

3.事例紹介(大阪ビジネスパークから発信するスマートコミュニティ)

 具体的事例を見てみましょう。大阪ビジネスパークでは、1986年の街開きから四半世紀が経過し、近い将来大規模改修、機能更新の時期を迎えることから、国の各種支援事業を活用するなどしてリノベーション事業が進められています。スマートシティ化に向けた「低炭素」「スマートコミュニティ」「防災」をテーマとした取組の推進です。

 ここでは、MID都市開発株式会社、株式会社日建設計総合研究所、株式会社竹中工務店、株式会社アイケイエス、大阪ビジネスパーク開発協議会、関西電力株式会社の6社が、経済産業省の次世代エネルギー技術実証事業(平成25年度、平成26年度)、スマートコミュニティ構想普及支援事業費補助金(平成24年度)を活用し、電気自動車(EV)・プラグインハイブリッド自動車(PHV)からEV充放電器に放電した電気でエレベーターを動かす国内初の実証実験を実施しています。実験では「リーフ」3台と「ミニキャブミーブ」2台のEVを利用し、1台ずつから10キロワットを充放電器に計50キロワット放電し、貯めた電気を使ってエレベーターを動かします。

 この実験が実現すれば、(1)平常時にはスマート充放電システムによる電力負荷平準化やビルのピークカット、(2)地域の電力需給に応じた充放電料金を変動させるディマンドリスポンス、(3)災害時におけるエネルギー供給が可能となることから多くの関係者から注目されています。

大阪ビジネスパークの取組
経済産業省の次世代エネルギー技術実証事業の概要
リーフ
EVからEV充放電器に充電している様子
ミニキャブミーブ
大阪ビジネスパークに駐車中のEVの様子

4.関西のスマートコミュニティの取組と関係者の意識

 大阪ビジネスパーク以外でも、関西では既に多くの地域がスマートコミュニティ構築に向けた活動を開始しています。以下の表は、経済産業省のスマートコミュニティ推進支援事業を活用し、地域の状況に根ざしたスマートコミュニティの構築を目指しておられる地域です。

経済産業省のスマートコミュニティ推進支援事業(活用実績)
関西でスマートコミュニティの構築を目指している地域

 当局は、これら取組を更に進めるため、昨年スマートコミュニティ推進の旗振り役として期待されている自治体に対しアンケート調査を実施(調査先:63自治体、回答:55自治体)しました。主な結果は以下のとおりです。

関西自治体の7割がスマートコミュニティに関心

 自治体の約7割がスマートコミュニティに関心を持つ反面、実際に導入するとなると「スマートコミュニティに関する知識・情報がない」「費用対効果がわからない」等を理由に今一歩前に進めていない自治体が多い。また、スマートコミュニティを推進するために「自治体同士でよりオープンな意見交換がしたい」との声も。

スマートコミュニティへの関心度合い
当局自治体アンケートの結果
スマートコミュニティ推進上の課題・問題点
当局自治体アンケートの結果

 加えて、産業界のスマートコミュニティに対する意識を把握するため、スマートコミュニティに取り組む23の企業にお話を伺いました。

企業はスマートコミュニティ・マーケットの拡大を実感

 スマートコミュニティ関連企業においては、昨今、自治体からのアプローチが増大しておりスマートコミュニティ・マーケットの拡大の動きを実感。しかしながら、企業単独のマーケット活動には限界があるので、国には製品PRやスマートコミュニティ構築に関心を寄せる自治体との交流の機会・場の提供を期待したいとの意見があった。

5.関西スマートコミュニティ推進フォーラム

 このような状況を踏まえ、当局では、自治体・企業等の多くの方々の協力を得て「関西スマートコミュニティ推進フォーラム」(以下、KSCFという)を展開し、関西におけるスマートコミュニティ形成の推進と関連産業の振興を目指しています。

関西スマートコミュニティ推進フォーラム
関西スマートコミュニティ推進フォーラムの概要
展示会・交流会
昨年度実施したKSCFでの展示会・交流会の様子
セミナー・WG
昨年度実施したKSCFセミナー・WGの様子

 昨年度、KSCFでは、スマートコミュニティに関心を寄せる人々にお集まり頂き、スマートコミュニティを取り巻く最新情報の提供、参加者からの情報発信、産学官の交流の場の提供等を行い、関西スマートコミュニティの推進基盤の形成に努めてまいりました。

 今年度は、第1回目として平成26年9月19日にKSCFセミナーを國民會館(大阪市中央区大手前2-1-2)で開催する予定です。当日のプログラムは、(1)スマートコミュニティ推進に向けた国の施策(経済産業省、国土交通省)の紹介、(2)スマートコミュニティの先進事例(藤沢市「Fujisawaサスティナブル・スマートタウン」、水俣市「みなまた農山漁村地域資源活用プロジェクト事業」、NEDO「スマートコミュニティの国際展開」)の紹介、(3)展示会、交流会、名刺交換会を行う予定にしています。御興味・御関心がありましたらぜひ御参加下さい。

6.最後に

 近畿経済産業局では、新エネルギー、省エネルギー、スマートコミュニティ等に関するメールマガジンをご希望の皆様に不定期に配信させていただいています。希望される場合は、kin-bijiken@meti.go.jpメールリンクまでお知らせ下さい。

掲載関連情報

企業名
MID都市開発株式会社外部リンク
所在地
大阪市北区堂島浜1丁目4番4号 アクア堂島東館
電話番号
06-6346-9500

企業名
株式会社日建設計総合研究所外部リンク
所在地
大阪市中央区高麗橋4-6-2 銀泉横堀ビル
電話番号
06-6226-0317

企業名
株式会社竹中工務店外部リンク
所在地
大阪市中央区本町4丁目1-13
電話番号
06-6252-1201

企業名
株式会社アイケイエス外部リンク
所在地
都市中京区烏丸通二条上ル蒔絵屋町282番地 烏丸えにしビル6F
電話番号
075-251-8511

企業名
大阪ビジネスパーク開発協議会外部リンク
所在地
大阪市中央区城見2-1-61 ツイン21MIDタワー31F
電話番号
06-6946-1310

企業名
関西電力株式会社外部リンク
所在地
大阪市北区中之島3丁目6番16号
電話番号
06-6441-8821

関連施策へのリンク

関西スマートコミュニティ推進フォーラムについて

このページに関するお問い合わせ先

近畿経済産業局 資源エネルギー環境部 資源エネルギー環境課
電話:06-6966-6041

近畿経済産業局 資源エネルギー環境部 エネルギー対策課
電話:06-6966-6043

近畿経済産業局 資源エネルギー環境部 電力事業課
電話:06-6966-6046

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