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巡回特許庁 in KANSAI
~特許庁が地域を巡回して審査を行い、知的財産権の支援策の周知を強化~
担当課室:特許室

最終更新日:平成27年8月3日

 特許庁と近畿経済産業局は、地域から特許等を出願される企業にもっと制度をご利用いただきやすくするため、そして、知的財産を十分に活用しきれていない企業に知的財産権への意識を高めていただくため、7月2日~10日までの間、大阪で「巡回特許庁 in Kansai」を開催しました。

 今回は、他地域に先立って行われた大阪での「巡回特許庁」の様子についてご紹介いたします。

1.なぜ、今「巡回特許庁」なのか?

写真:以下に解説

 特許庁は、これまでも地域の中小企業が知的財産を活用するための支援策を講じて、「世界最速・最高品質」の特許審査を目指した活動を行ってきました。今後はより一層、遠方から出願する企業とも直接コミュニケーションを取りながら、企業にとって納得感のある審査や審判を行うことや、地域で知的財産を十分に活用しきれていない企業に対して、支援策を更に浸透させる必要があると考えています。

 そこで、特許庁から積極的に地域に出向くことで、審査官や審判官と、出願される企業との間で直接コミュニケーションを取りながら、巡回審査(出張面接審査)や巡回審判を行うとともに、中小企業向けの支援策をもっと知っていただくために、今回「巡回特許庁」を企画しました。

2.「巡回特許庁 in KANSAI」の内容について

 「巡回特許庁」開催期間中は、企業向けや金融機関向けに知的財産権への意識を高めていただくためのシンポジウムや、無料相談会、初心者向け説明会をはじめ、大阪で様々なプログラムを集中的に開催しました。また、海外進出先において、技術や情報の流出や知的財産権を他社に先に登録されてしまうというトラブルが増加していることを受け、海外で知的財産権をどのように活用すべきかを学ぶ講座や、自社の独自技術を守るための営業秘密セミナーなどについては(独)工業所有権情報・研修館が特許庁との共催事業として開催しました。

巡回特許庁シンポジウム

 経済活動のグローバル化や技術の高度化が進む中、企業を取り巻く環境はこれまでにないスピードで大きく変化し、知的財産の果たす役割はこれまで以上に高まっています。7月6日に開催されたシンポジウムでは、関西の先進企業2社から知的財産権の重要性や知財戦略についてお話いただきました。

 最初に登壇された日東電工株式会社からは、事業展開に合わせた知財戦略について、自社・取引先の両者にとってスピード面やコスト面でメリットがある取引先の工場内に自社工場を作る取組例をお話いただきました。かつて取引先内に工場を作ろうとする際には、プロセス・装置・製品などの特許をばらばらに出願し、ばらばらのタイミングで登録といった方法しかありませんでした。しかし、それでは特許権を取得する前に取引先の工場内に自社の工場が完成してしまい、意図せず取引先に権利保護前の秘密・ノウハウを開示してしまう可能性がありました。そこで、関連する出願をパッケージとしてまとめて権利化できないか特許庁に相談しました。

 これがきっかけで、事業を展開するタイミングに合わせて特許権・意匠権・商標権が包括的に取得できる「事業戦略対応まとめ審査」の創設につながりました。

写真:以下に解説
TV面接審査のデモンストレーションの様子
写真:以下に解説
伊藤特許庁長官が知的財産を活用した
地域・中小企業支援への取組を紹介

 次に、登壇されたローム株式会社からは、半導体業界では主戦場となる米国での知財戦略が重要であることや、自社や他社の強みを分析しながらライセンス戦略を立てているといったお話しをいただきました。

 その後、特許庁からは、特許の出願動向などの現状と特許庁の取組の紹介に併せて、審査官と直接コミュニケーションが図れる「テレビ面接審査」のデモンストレーションや、特許・実用新案、意匠、商標などの産業財産権を簡単に検索できる特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)の利用方法を約300名の参加者に説明しました。

巡回審査

 特許庁は、審査官が積極的に各地域に出向いていくことで、審査官と出願人とが直接顔を合わせて、出願や技術内容等について相談を行う巡回審査(出張面接審査)に力を入れています。「巡回特許庁 in Kansai」開催期間中の7月2日~10日にかけて、ライフサイエンス・電気・住環境などの分野の面接審査を開催しました。約30社から約150件の相談を受けるなど、制度を利用される地域の皆様にとって使いやすい体制の整備・強化に努めています。

その他

写真:以下に解説
知財金融シンポジウム開催の様子

 中小企業経営者の一番身近な相談相手である金融機関の方に、知的財産権の重要性を伝え、知財ビジネスの評価をどのように行うか、どのように活用するかを紹介する金融機関向けのシンポジウムも開催いたしました。

3.最後に

 全国に先立って「巡回特許庁 in KANSAI」が開催された関西地域では、今回のような期間限定の取組以外にも、知的財産権に関する様々な課題についてワンストップで専門家などに相談できる常設の窓口を府県ごとに設けているほか、大企業の知的財産に関するシーズを地元の中小企業にマッチングして、新しい事業化や商品化につなげていただく支援などを行っています。知的財産権に関することであれば、お気軽にお問い合わせください。

関連施策へのリンク

このページに関するお問い合わせ先

近畿経済産業局 地域経済部 特許室
電話:06-6966-6016

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