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成長戦略「3つの見える化」プロジェクトが始動!
~「成功の秘訣」「ビジネスチャンス」「支援体制」の見える化で地域をもっと元気に!~
担当課室:総務課、広報・情報システム室

最終更新日:平成27年9月1日

 多くの中小・中堅企業が成長の階段を更に上るために、企業にも国にも求められるもの・・・それが「成長戦略の見える化」です。
 経済産業省は企業の成長を後押しするため、この度、成長戦略「3つの見える化」プロジェクトをスタートさせました。地域の成長力を引き出すために、「見える化」をどのように進めていくかについて、7月から順に全国各地で説明会を開催しています。

1.なぜ、今「3つの見える化」なのか?

 本年6月末に「日本再興戦略」、いわゆる成長戦略の改訂版が閣議決定されました。今後日本が成長するには、地域を支え牽引する中小・中堅企業が成長戦略の主役となること、そして、そうした企業が成長の道筋を描けるようにすることが不可欠です。経済産業省では、“成長余力”のある意欲的な企業を「成長戦略の見える化」を通じてしっかりサポートすることで、企業を応援していきます。

2.企業が抱える課題に応える「3つの見える化」とは?

 地域の中小・中堅企業が抱える悩みやネックとなっている課題は、大きく次の3つにまとめられます。

中小・中堅企業の3つの課題

  1. 成長のための具体的な方法がわからない。
  2. 世の中のニーズを把握しきれず、系列内・地域内から飛躍できない。
  3. 企業連携などの支援体制の存在を知らない。

 経済産業省ではこれまでも、中小・中堅企業向けに様々な支援策を実施してきました。しかし、それらの取組が必ずしも本当に支援を必要とする企業に届いているとは限らないという反省から、今回、これから紹介する成長戦略「3つの見える化」プロジェクトに取り組んでまいります。

(1)「成功の秘訣」の見える化

 経済産業省は、企業が成功した秘訣が分かる事例、あるいは失敗してしまった事例を共有できるウェブサイト「ミエル・ヒント-成功のカギ・ワナ-外部リンク 新しいウィンドウで開きます」を7月に立ち上げました。このウェブサイトでは、中小・中堅企業が資金、人材、情報といった課題をどのように解決したか、失敗をどのように乗り越えて成長したかを紹介しています。リアルな事例から抽出された「成功のカギ」「陥りやすいワナ」は、今後の事業展開のヒントになるはずです。

写真:以下に解説

失敗談も含めて他社のリアルな事例が知れる「ミエル・ヒント-成長のカギ/ワナ外部リンク 新しいウィンドウで開きます

(2)「ビジネスチャンス」の見える化

 主に製造業向けには、中小企業基盤整備機構が昨年10月にスタートさせたジェグテック外部リンク 新しいウィンドウで開きます(大企業、海外企業が持つニーズを中小企業につなげるマッチングサイト)を通じてビジネスチャンスを「見える化」します。あわせて、中小・中堅企業の技術ニーズを、産業技術総合研究所や全国の公設試験研究機関等の技術シーズにつなげる機能を強化することで技術シーズを「見える化」します。

 主にサービス業向けには、生産性の向上、新事業創出、新ビジネスモデルの開発に向けた企業の表彰制度やサービス品質の認証制度を創設し、成功事例やサービス品質の情報を発信します。

(3)「支援体制」の見える化

 主に製造業向けには、経営相談ができる国のよろず支援拠点外部リンク 新しいウィンドウで開きますに加え、各地域の支援機関や大学、金融機関のネットワークにより、新分野・新事業に挑戦する中小・中堅企業をバックアップする「中核企業創出支援ネットワーク」を新たに構築します。主にサービス業向けには、サービス分野の専門支援人材のネットワーク化や経営改善を促す素材・評価手法を提供します。

 また、知財・標準化や海外展開についても、既存の相談窓口の体制を強化することで、支援策をより一層「見える化」します。

 

 以上の取組を通じて、ウェブサイトや支援機関などの「システム」とそれをつなぐ「人」の両面から、中小・中堅企業の成長戦略を後押ししていきます。

3.事業を成功に導く近畿地域の「見える化」実践事例

 近畿地域では7月29日に中小・中堅企業や支援機関、金融機関等約300人が参加する中、大阪市内で山際経済産業副大臣出席の下、「成長戦略『3つの見える化』~中小・中堅企業 あなたが主役~」を開催しました。当日はサービス業からがんこフードサービス株式会社 取締役副社長 新村猛様、製造業から株式会社新日本テック 代表取締役社長 和泉康夫様、支援機関から地方独立行政法人大阪市立工業研究所 理事長 中許昌美様、そして、有識者として一般財団法人アジア太平洋研究所 数量経済分析センター長、甲南大学副学長の稲田義久先生から、成功事例や事業を成長に導くヒントを紹介いただきました。


成長戦略『3つの見える化』~中小・中堅企業あなたが主役~
挨拶する山際経済産業副大臣

成長戦略『3つの見える化』~中小・中堅企業あなたが主役~
成功の「見える化」事例を発表

 がんこフードサービス株式会社は、アルバイトの入れ替わりが激しい中、店内の行動を見える化し、作業の改善につなげています。産業技術総合研究所と共同で、サービス現場での行動を観測・分析した上で、スタッフの動きを再設計し現場に適用するサービス工学を活用し、接客サービスの見える化に取り組んでいる事例を紹介いただきました。

がんこフードサービス株式会社

  • 和食・寿司を中心に炉端焼き・居酒屋・とんかつ店等の業態を展開。職人や仲居などの人間力を中心に店舗運営を行うとともに、セントラルキッチン比率を最低限に抑え、付加価値の高い和食店舗を目指す。
  • 産業技術総合研究所サービス工学センター、神戸大、近畿大などとサービス工学技術開発に取り組み、従業員の動線計測による効率向上、店舗シミュレーションによる設備設計、需要予測に基づく発注・シフト改善などの研究を実施、生産性向上に努めている。ハイ・サービス日本300選に選定(平成20年)

 株式会社新日本テックは、イノベーション、販路拡大、人材採用・育成など1社で全てを行うことが難しい取組について外部と連携して取り組んでいます。外部資源の積極的な活用については、中小企業約20社との企業連携のみならず、大学や金融機関、公設試験研究機関とも連携し支援を受けることで、顧客に提供する価値を最大化している事例を紹介いただきました。

株式会社新日本テック

  • 創業以来、一貫して微細精密加工技術を柱とし、現在は電子部品、医療機器用の超精密金型(プレス、モールド)や超精密金型部品を製造。独自技術でプレスや成形工程等素形材産業の生産性向上に貢献。
  • プレス加工の永遠の課題とされる「かす上がり(プレス打抜きされた抜きかすが、プレス金型ダイから飛び出す現象)」について、大幅に削減する加工法を開発(特許取得)。第4回ものづくり日本大賞優秀賞を受賞(平成24年) 。
  • スマートフォン用金型に撥水・撥油・非粘着性を付加する独自のフッ素コーティングを開発、「関西ものづくり新撰2013」に選出。

 地方独立行政法人大阪市立工業研究所は、特にものづくり企業の技術課題を解決する受託研究に強みを持つ公設試験研究機関です。中小企業内でうまくいかない新製品の開発について課題解決型で研究員が知恵を出して共同で取り組んだ事例や、研究所で得られた研究成果やノウハウを橋渡しし、企業と共同で研究開発を行った技術をもとに他の企業との連携を図り、ビジネス展開を支援した事例をご紹介いただきました。

地方独立行政法人 大阪市立工業研究所

  • 主に化学・高分子・バイオ・ナノテクノロジー分野に関する研究開発に取り組み、その成果をものづくり企業に橋渡しして実用化を図る企業支援を展開。特に、受託研究等を通じた技術移転により、地域における中核的な技術支援機関として橋渡し機能の強化を進めている。

 

 最後に稲田先生から各発表の総括に加え、(1)中小企業の活性化なくして近畿経済の活性化はないこと、(2)オンリーワン・ナンバーワンの技術、人材活用、ネットワークの活用が中小企業のイノベーションの原動力となること、(3)ITの効率的な活用が生産性の向上につながることが紹介されました。

4.最後に

 「3つの見える化」を通じて中小・中堅企業を応援する本プロジェクトは、自ら積極的にアクションを起こす成長余力のある意欲的な企業、つまり、あなたが「主役」です。地域が成長することで、日本が成長します。中小・中堅企業の皆様におかれましては、まさに自らが主役として、「ミエル・ヒント-成功のカギ・ワナ-外部リンク 新しいウィンドウで開きます」をはじめとする施策をご活用ください。近畿経済産業局としても、「3つの見える化」プロジェクトの一員として、今後とも施策に関する情報発信はもちろん、ネットワークの構築などを通じて皆様の一助となるよう努めてまいります。

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このページに関するお問い合わせ先

近畿経済産業局 総務企画部 総務課
電話:06-6966-6001

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