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資源循環型社会の形成を目指して
~小売事業者・消費者向け家電リサイクルプラント見学会を開催しました~
担当課室:環境・リサイクル課

最終更新日:平成27年11月2日

 循環型社会形成に向けての一つの大きな取組として、平成13年4月に特定家庭用機器再商品化法(以下「家電リサイクル法」という)が施行されたことにより、私たちが日常的に利用する家電4品目のリサイクルが始まりました。

 当課では、「家電リサイクル法」の趣旨及びリサイクルの現状を理解頂くため、10月8日(木)に家電リサイクルプラント見学会を開催しました。滋賀県内の電器小売業者、消費者の33名の参加で関西リサイクルシステムズ株式会社本社工場を見学しました。その様子を報告します。

1.家電リサイクル法とは?

 家電リサイクル法は、使用済の家電から、有用な部品や材料を再資源化し、廃棄物の減量、資源の有効利用の確保を図ることで、生活環境の保全と国民経済の健全な発展に寄与することを目的としています。

 この法津では、使用済み家電の収集・運搬や再商品化を実施するため、排出者(消費者)、小売業者、製造業者(輸入業者を含む)それぞれの役割が定められています。

図1 家電リサイクル制度の流れ
写真:以下に解説
出典:関西リサイクルシステムズ株式会社資料
排出者(消費者)=費用を支払う人

リサイクルにかかる料金を支払い適切な業者に使用済家電を引き渡す責任があります。

小売業者=収集・運搬をする人

自らが過去に販売したものや買換時に引き取った使用済家電を指定引き取り場所にて製造業者へ引き渡します。

製造業者=リサイクルをする人

対象製品を引き取ってリサイクルします。

家電リサイクル法の対象となる機器は?

  1. 市区町村等による再商品化が困難
  2. 再商品化等をする必要性が特に高い
  3. 設計、部品等の選択が再商品化等に重要な影響がある
  4. 相当数を配達していることから小売業者による円滑な収集ができる

以上1~4までのすべての要件に該当するものを政令で定めており、現在、以下の家庭用機器が対象となっています。

  • エアコン
  • テレビ(ブラウン管式、液晶・プラズマ式)
  • 冷蔵庫・冷凍庫
  • 洗濯機・衣類乾燥機

2.再商品化施設(リサイクルプラント)見学

 今回の見学会では、大津市内をバスで出発の後、車内ではDVD「使えなくなった家電製品は正しくリサイクル」を視聴し、当課より、家電リサイクル制度の説明を行いました。

 関西リサイクルシステムズ株式会社に到着後、高度リサイクルで使用済み家電製品が新しい家電として再び消費者へ届く仕組みを紹介したDVD「また会おうね」を視聴した後、業務説明がありました。

関西リサイクルシステムズ株式会社とは

写真:以下に解説
本社工場(大阪府枚方市)
設立 1999年12月
操業開始 2001年4月
事業内容 使用済み家電製品の再商品化等
取扱品目 本社工場
エアコン、洗濯機・衣類乾燥機、冷蔵庫・冷凍庫
第二工場
テレビ(ブラウン管型、薄型)
対象地域 大阪、京都、奈良、和歌山(新宮除く)、徳島
出資会社 シャープ株式会社、三菱マテリアル株式会社、ソニー株式会社、日立アプライアンス株式会社、株式会社富士通ゼネラル、三菱電機株式会社
写真:以下に解説
関西リサイクルシステムズ株式会社の業務説明の様子

関西リサイクルシステムズ株式会社では、

・高度な技術で解体し、素材毎に細かく分別し、品質を維持した高度リサイクル

・有害物質を確実に管理した回収

・安全、快適、効率的な作業環境確保のための工夫

といった点に重点を置き、業務を進めています。

高度リサイクルとは…

図2 カスケードリサイクルと高度リサイクル
写真:以下に解説
出典:関西リサイクルシステムズ株式会社資料

 細かい分別が必要な理由は、素材毎に細かく分別することで、ゴミとなるものを減らし再利用できる割合を高くするためです。例えば、廃家電に含まれる鉄と銅はそれぞれ有用な資源になり得る材料ですが、鉄と銅が混ざってしまうと、再利用ができずゴミとなってしまいます。

 プラスチックにおいては例えばPE(ポリエチレン)とPP(ポリプロピレン)が混ざると品質は下がり、再利用の用途が狭まってしまいます。そうなると強度を必要としない日用雑貨への再生や燃料として利用するほかありません(カスケードリサイクル)。

 しかし、関西リサイクルシステムズ株式会社では、PPとPEなども細かく分別することにより品質を維持したまま再資源化できるため、家電から家電へのリサイクルが可能なのです(自己循環型リサイクル)。

 また、各家電メーカーは家電リサイクルプラントと密に連携し、製品の設計段階から解体・分別のしやすさに配慮した家電製品の設計を行っています。

 業務説明の後、二班に分かれて、実際に廃家電を解体し、材料毎に分別する過程を見学しました。

写真:以下に解説
見学コースにて説明を受ける参加者

 ここからは再商品化の工程に沿って見学の様子をご紹介します。

図3 再商品化の工程
写真:以下に解説
出典:関西リサイクルシステムズ株式会社資料

前工程(手解体)

写真:以下に解説写真:以下に解説
見学者の前で洗濯機が解体されていく様子

 リサイクルプラントでは、各家電メーカーの多様な機種を効率良く処理し、質のよいリサイクルを行うため、まずはできる限り手解体を行い主要な部品を回収します。冷蔵庫は一台ずつ庫内の棚を手で引き抜くなどして分解していきます。

 工場に立ち入り、洗濯機の手解体を実際に目の前で見せていただきました。女性作業員の手作業により素早く分解されていく様子には、感嘆の声が上がり大きな拍手が起こっていました。

 このように手作業でできる限りプラスチック部分と金属部分を分離し、手作業では分別できない部分は特殊な機械(例えば、洗濯槽の底の金属をくりぬく芯抜き装置があります。)も使いながら素材別に解体します。

後工程(破砕・選別)

 手作業でできるところまで解体した後は、巨大な刃物のついた破砕機に入れて破砕します。大きな冷蔵庫も、あっという間に粉々になっていきます。

 粉々になった廃家電は、何種類かの材料が混ざっている状態なので、磁石や静電気をうまく利用して、鉄、銅、その他の金属、プラスチックなどに選別されて資源として再利用されます。

写真:以下に解説
リフトを用いたエアコン室外機の移動

 一方、洗濯水槽のように手作業で単一素材に分けることができたものは、より純度の高い原料として利用できるため、再生加工メーカーへ送り、強度を補ってから、成形され再び洗濯槽として再生されます。このようなリサイクル技術が高品質リサイクルを支えているのです。

 次に、安全性・効率性に関する工場内の工夫についてご紹介します。

 冷蔵庫・冷凍庫、エアコンについてはフロンの回収が行われます。確実なフロン回収・管理のため、冷媒フロンの回収ラインでは、センサーによって24時間監視を行い、警報発生時はすぐに人が駆けつけられる体制が組まれています。操業管理・安全監視・漏洩監視など様々なシステムを活用してフロンを100%回収していました。

 手作業の多い工程では、作業員の肉体的負担を軽減するため、重いものはリフトを用いて持ち上げ、随所に自動搬送装置を設置し、また作業台の高さを調節し、立ったりしゃがんだりの繰り返しをなくすなど様々な配慮がされていました。

 また工場内は作業環境に配慮して徹底した除塵が行われており、大変綺麗な状態が保たれています。その他、事故防止のために両手スイッチの採用や、タッチセンサーの導入など、あらゆるところに安全対策が施されています。

 工場内には「分ければ資源 混ぜればゴミ」と書かれた掲示があり、日頃から細かい分別をし、資源活用する心構えをされていることがとても印象的でした。

写真:以下に解説
工場内の掲示 「分ければ資源 混ぜればゴミ」

 最後に質疑応答のあと、記念撮影をして見学会は無事終了しました。

3.参加者の感想

図4 アンケート リサイクル料金についてどう感じますか?
写真:以下に解説
出典:アンケート集計結果より

 幸い見学参加者の皆様から、大変有意義だったとの感想を多数いただきました。また、見学前には半分近くの方が「高い」と感じていたリサイクル料金についても、見学後には「適正」「安い」と回答した方が88%にもなりました。

 参加者からは、リサイクルの重要性を実感した感想が多数寄せられました。そのいくつかを抜粋してご紹介します。

  • 想像以上に手作業の重要性がわかり、人間と機械の違いもわかった。また、働く人を安全に守るための工夫も、企業努力、風土を感じた。「もったいない」の大切さがわかる、とても良い見学会でした。
  • 不用品回収業者へ廃家電を出す事は、環境汚染や健康被害に繋がることについては、まだまだ理解していない消費者が多いと思うので、広報活動に力を入れていかなければならないと思う。
  • リサイクル技術を高度化されているのにはびっくりしました。感動的です。それを分けられて資源の再利用へ生かされている、そこから技術も研究されて価値があがっている事を知り、私たち消費者は間違った回収に出していたことを反省するとともに、やはり地球にやさしく正しくリサイクルされることへの認識を得て、これからの家電廃棄に対する適正化の勉強をすることの大切さを知りました。
写真:以下に解説
見学会参加者の皆さん

4.最後に

 家庭から排出された使用済家電が、どこに運ばれ、どのように処理されているかを知ることが出来た貴重な機会でした。

 持続可能な社会システムを構築するために廃家電に含まれる資源をできる限り有効活用することの大切さを参加者の方々だけでなく、我々も再認識することが出来た1日でした。

 なお、関西リサイクルシステムズでは、排出者の皆様の理解を得るため、リサイクルプラントの見学者の受け入れを積極的に行っています。制度を正しく知り、適正なリサイクルにご協力をよろしくお願いします。

特定家庭用機器再商品化法(家電リサイクル法)によくあるご質問

Q どうしてリサイクル料金がかかるの?

A 環境に害を与えるフロンガスや鉛などの有害物質を適正に処理し、すべての材料を効率よくリサイクルするには高い技術や細かな手作業が必要でコストがかかります。また収集運搬にも費用が発生します。

Q 無料回収に出すとどうなるの?

A 銅や鉄など儲かる材料だけ取り出し、その残骸は国内外で不法投棄される恐れがあります。
環境対策を行わずに廃家電を破壊すると、フロンや鉛など有害物質が環境中に放出されます。また家電は電池等やプラスチックが含まれるため、発火や延焼の危険があります。

掲載関連情報

企業名
関西リサイクルシステムズ株式会社外部リンク 新しいウィンドウで開きます
所在地
大阪府枚方市春日北町2丁目28番1号

関連施策へのリンク

このページに関するお問い合わせ先

近畿経済産業局 資源エネルギー環境部 環境・リサイクル課
電話:06-6966-6018

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