トップページ > 広報誌・E!KANSAI > 平成27年 12月号 企業・地域の取組紹介

生産性向上設備投資促進税制のすゝめ
~応援します!設備投資(地場産業の力編)~
担当課室:地域経済部地域経済課

最終更新日:平成27年12月1日

 「生産性向上設備投資促進税制」は、質の高い設備投資の促進により事業者の生産性向上を図ることを目的に平成26年1月20日に創設された新しい税制です。同税制にはA類型「先端設備」、B類型「生産ラインやオペレーションの改善に資する設備」の2種類の要件があり、何れかの要件に該当する設備を導入する際に税制上の特典を得られます。

 今回は、生産性向上設備投資促進税制(B類型)を活用して設備投資を行った企業の中から、地域一体となって和晒の振興に努め、新たな和晒の可能性を追い求める「武田晒工場」の熱き思いをご紹介します。

1.株式会社武田晒工場

和泉「堺」に根ざす地場産業『和泉和晒』

写真:以下に解説
晒工程『後』生地
写真:以下に解説
晒工程『前』生地

 『和晒(わざらし)』とは、木綿の生地に染色をするため、白く晒し染色できる状態に仕上げた小幅木綿の呼称であり、江戸時代の手法と同じく「釜」で炊くことにより晒工程を行うという特徴があります。

 その中でも、江戸時代から木綿の栽培が盛んであった泉州で製造される生布(きばた)を使った和晒の生産が始まりました。これが『和泉和晒』と呼ばれ、現在も国内有数の和晒一大生産地として石津川流域で製造されています。

※「洋晒」は連続自動精錬漂白機で漂白剤を使用して短時間(40~90分程度)に処理しますが、和晒は2日から3日間ずっと釜で煮ながら精錬するなど工程に大きな違いがあります。この結果、和晒しは風合いも柔らかく肌に優しい生地に仕上がるという特徴が生まれます。

地場産業を牽引する武田晒工場

写真:以下に解説
和晒 乾燥工程

 武田晒工場は創業明治44年。名前が示すとおり和晒の「晒し工程」を請負う工場でした。当初は自社製品を持たない請負事業者でありましたが、現在は、トイレットロールタオル、手ぬぐい、シームレス布おむつ、晒、安産祈願腹帯 等々の自社製品を製造しています。

 元々地域の和晒業界としては、堺市石津川沿いに7社ある和泉和晒の関連企業で分業体制が敷かれており(織り、晒し及び染め工程)、協同組合も活用し地域一帯となって和晒の振興につとめています。

 ここから生まれる最終製品は布おむつや手ぬぐい等、各種大手ブランドの製品素材として様々な分野で活用されています。

 さらに、同社においてはこれらの請負製造者としての立ち位置のみならず、和晒の可能性を信じ、新商品開発にも積極的に着手。自社製品として最終商品を製造することで和晒を使った製品の多様な製品用途を提案できるよう日々試行錯誤されています。

独自製法で実現した「肌への優しさ」

写真:以下に解説

 自社製品を日々検討する中で、「敏感な肌や赤ん坊、お年寄りが安心して触れる生地」のニーズに気づいた武田社長は、薬品の使用量を大幅に削減し、先染めの活用や、余分な染料を落とす武田晒独自の製法を編み出し、「天使のころも」の開発に成功します。

 元来、晒工程においては生地を白くするという主目的のため、様々な薬品を用いてその白さを際立たせるのですが、生地は人の肌に触れることを前提にしているため人の肌に影響をあまり与えない薬品が使用されています。しかしながら、ごく稀にこれらの薬品にすら反応してしまう敏感な肌の持ち主もおられます。武田晒工場の「天使のころも」はこれらの方々にも安心して触れてもらえる生地としての独自製法を考えられたのです。

 この生地から生み出された「和晒(わざらし)を使ったベビー衣料『天使のころも』ギフトセット」は平成25年度「堺発!売れる名品づくり支援事業」にも採択されました。

 今後も『和泉和晒』の新たな発展に同社並びに地場産業として地域一体となった積極的な取り組みを期待します。

<施策ご活用の内容>

 今回は生産ラインの省エネルギー化を図るコスト削減投資のために本税制をご活用頂きました。

掲載関連情報

企業名
株式会社武田晒工場(代表取締役 武田 清孝)外部リンク 新しいウィンドウで開きます
所在地
大阪府堺市中区毛穴町197-2

関連施策へのリンク

このページに関するお問い合わせ先

近畿経済産業局 地域経済部 地域経済課
電話:06-6966-6065

他の記事を読む