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クーリング・オフを知っていますか
~賢い消費者でいるために~
担当課室:消費経済課 消費者相談室

最終更新日:平成28年3月1日

写真:以下に解説
頭を冷やして考えている様子

 「クーリング・オフ」という言葉を、一度は耳にされたことがあるのではないでしょうか。クーリング・オフとは、申込み又は契約後に、法律で定められた書面を受け取ってから一定の期間消費者が冷静に再考し、無条件でその契約等を解約できることです。訪問販売外部リンク 新しいウィンドウで開きます通信販売外部リンク 新しいウィンドウで開きます電話勧誘販売外部リンク 新しいウィンドウで開きます連鎖販売取引外部リンク 新しいウィンドウで開きます特定継続的役務提供外部リンク 新しいウィンドウで開きます業務提供誘引販売取引外部リンク 新しいウィンドウで開きます及び訪問購入外部リンク 新しいウィンドウで開きますという、消費者トラブルを生じやすい7つの取引類型を対象に、事業者が守るべきルールと消費者を守るルールを定めた「特定商取引に関する法律」(以下、「特商法」という。)において、通信販売を除く6類型の取引でクーリング・オフ制度が規定されています。

 今回は、当室に寄せられたクーリング・オフに関連する消費者相談事例をもとに、消費者の方へのアドバイスを紹介したいと思います。

相談事例1

写真:以下に解説
インターネットショッピングをしている様子

 先月、インターネット通信販売で健康食品を購入した。広告画面では目立つ場所に大きな字で「毎月定期便1箱通常7,800円が4,980円」と記載されていた。小さい字で「定期コース最低3回の受け取りを約束いただきます」との記載があったが、それに気づかず、1回4,980円のみを購入するつもりで申し込んだ。申込み画面には「注文を完了する前に必ず利用規約をお読み下さい」と書かれていたが、規約を読まずに「規約に同意します」にチェックし、申込みを完了した。規約には定期コースと単品コースがあることが書かれていたようだ。

 すぐに商品と4,980円の請求書が届き、代金を銀行振込で支払って契約は完了したと思っていたところ、今月になってまた同じ商品が届いた。事業者の手違いだと思い、返品の連絡をすると、定期コースなので3回分は返品できないと言われた。だまされたような気持ちがして納得がいかない。クーリング・オフできないだろうか。

アドバイス

 最近多く見受けられる相談事例です。商品は健康食品の他にダイエットサプリや化粧品などさまざまで、価格は事例のようなケースの他に、「初回お試し100円」というような大幅な割引価格を提示して消費者の購買意欲をかきたて、定期購入が条件だったとしてその後2~3回高額な通常価格の商品を購入させるといったケースもあります。

 いずれのケースでも広告や利用規約をよく読むと複数回の定期購入であることが明記されていることがほとんどですが、消費者は「広告のどこに書いているかわからなかった。」「利用規約など誰も読まない。」と言ってクーリング・オフを希望されます。しかし、冒頭に記載したとおり、特商法で規定する通信販売にはクーリング・オフの制度が規定されていません。つまり、通信販売で購入した商品等の無条件解約はできないのです。

 広告に返品についての特段の記載がない場合には、商品を受け取った日から8日間は契約の申込みの撤回や契約の解除を行うことができますが、その場合でも返還に要する費用は消費者が負担しなければなりません。また、広告に「返品不可」等といった特約が記載されている場合は特約が優先され、返品できないことになります。

 通信販売は、自宅に居ながら好きな時間に買い物ができる等、上手に利用すれば大変便利な取引ですが、訪問販売や電話勧誘販売と異なり、消費者の自主性が損なわれる程度が小さいとして、強行規定としてのクーリング・オフ制度が設けられていません。消費者自身で、広告や利用規約をよく読み、すべての条件に納得してから申込みをするよう心がけてください。

相談事例2

写真:以下に解説
訪問購入で売った貴金属

 事業者から「着物など、当社が買い取りできるものはありませんか。」という電話がかかってきたので、「処分したいと思っているものがある。」と言い、自宅に来てもらった。

 「なにか貴金属を売ってもらえるなら他の物も少し高く買い取ります。」と言うので、プラチナの指輪1個と、食器2セット、子供服10着、保温プレート1個を合計金額11,000円で買い取ってもらった。交付された書面にはクーリング・オフの記載があり、口頭でも説明があった。事業者に「後日取りに来ましょうか。」と聞かれたが、後日また訪問されるのも面倒なので、そのまま持って帰ってもらった。

 よく考えると買い取り価格が安すぎるように思い、3日後に電話をかけてクーリング・オフしたいと言うと、事業者から「プラチナの指輪はすでに買い手がつき、手元にないので返せない。」と言われた。クーリング・オフできないのだろうか。

アドバイス

 平成22年度頃から貴金属の訪問買い取りに関する消費者被害相談が急増してきたため、平成25年2月21日より特商法で「訪問購入」として規制されることになりました。

 訪問購入にはクーリング・オフ制度が規定されており、法律で定められた書面を受け取った日から数えて8日間以内であれば、書面によりクーリング・オフができるため、受け取った金銭を全額返還することと引き換えに、事業者に売ったものをすべて返却してもらうことができます。しかし、事例のようにすでに転売されていた場合、現物を取り戻すことは非常に困難です。

 特商法で規定する訪問購入では、事業者は、クーリング・オフ期間内に第三者に訪問購入物品を引き渡すときは、当該物品が訪問購入取引の相手方(物品を売った消費者。以下「相手方」という。)から引渡しを受けた物品であることや相手方がクーリング・オフを行うことができることなどを、書面により第三者に通知しなければならないことが定められています。また、クーリング・オフ期間内に第三者に訪問購入物品を引き渡したときは、第三者の氏名、住所や引き渡した物品名などを相手方に遅滞なく通知しなければならないとも定められています。これらの規定に違反した場合、事業者は主務大臣の指示や業務停止命令の対象にはなりますが、だからといって転売されたものが必ずしも取り戻せる保証はありません。

 このような弊害を防ぐため、特商法で規定する訪問購入では、クーリング・オフが認められる期間内は消費者が物品の引渡しを拒むことができるように定められています。クーリング・オフの実効性を高めるためにも、クーリング・オフが認められる期間内は物品を手元に置いたうえで、本当に売却する意思があるのか、もう一度冷静に考えるよう心がけてください。

 なお、自動車や書籍等の訪問購入規制の適用除外となる物品や、消費者自らが自宅での契約締結を請求した場合等の訪問購入規制の一部適用除外となる取引態様などがあり、これらの物品や取引態様にはクーリング・オフが行えないことになりますので、取引の前に、消費者庁がインターネット上に作成している『特定商取引法ガイド外部リンク 新しいウィンドウで開きます』等で確認することをお勧めします。

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このページに関するお問い合わせ先

近畿経済産業局 産業部 消費経済課 消費者相談室
電話:06-6966-6028

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