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アジアで挑戦を続ける関西企業 ~環境・省エネ分野で海外へはばたく~ 第4回
大洋産業株式会社
担当課室:国際事業課

最終更新日:平成27年2月2日

 関西・アジア環境・省エネビジネス交流推進フォーラム(Team E-Kansai)では、環境・省エネ関連企業のアジアでのビジネス展開を促進するため、現地の政府や業界団体との協力の枠組みを構築し、両国の官民連携 による取組を強化するとともに、ビジネスマッチングやフォローアップなど個別ビジネス支援及び現地ニーズに対応したプロジェクトの推進に取り組んでいます。今回はTeam E-Kansaiのメンバーの中から、大洋産業株式会社(滋賀県彦根市)をご紹介します。

バルブメーカーからトータルエンジニアリング企業へ

写真:以下に解説
滋賀県彦根市の大洋産業株式会社本社

 大洋産業株式会社は液体処理で使用する化学プラント用バルブを主力製品として1951年に事業を開始しました。その事業で培った技術をベースにプラント設備の配管加工・工事を開始し、1970年代後半から精密機械や水処理設備の製造へと事業拡大してきました。

 現在では、化学工場や飲料製造工場などの配管工事を行う「プラント配管分野」、オーダーメイドで自動機器の設計・加工・組み立てを行う「機械加工・組立分野」、ろ過膜を用いた各種水処理装置の設計・製造する「水浄化分野」の3つの大きな分野で事業を行っており、設備の設計から加工、組立調整、現地工事まで顧客のニーズに応じたトータルな技術提供が可能です。

 また、製品設計においては三次元CAD設計を標準化することにより構想段階から画面上でリアルなモデルを見ながら打合せを行い、金属部品加工・機器組立は1品からでも対応するなど、顧客に密着した事業を展開しています。

写真:以下に説明あり
大洋産業の事業分野
写真:以下に説明あり
UF膜ろ過装置(水道の浄水処理等に使用されます)

国内市場の縮小と海外展開

 大洋産業が海外展開を始めたきっかけは、上下水道の公共事業の減少や製造工場の海外移転に伴い、関連分野の国内市場が縮小したことです。国内だけでは、同社の長年にわたり蓄積されたノウハウ・技術が十分に活かしきれないことから、海外の市場に活路を求めました。

 同社では水事情に課題を抱えている中国や東南アジア諸国のマーケットに着目し、中国、タイ、インドネシア、マレーシア、ベトナム等を候補に進出先の検討を進めました。当初は中国進出を目指し市場調査を進めましたが同業間の競争が激しいことから候補から外し、同社の得意とするエンジニアリングのニーズがあり、今後の経済成長が見込め、同業者の進出が少なく、親日的な国民性で、東南アジア各国への距離が近いことなどの特徴を有するベトナムに進出することに決定しました。

ベトナムでの現地密着の取組

 大洋産業がベトナム・ハノイ市に現地法人DEWX VIETNAM(デュークス ベトナム)を設立したのは2013年1月のことです。現地法人は日本人1名とベトナムにネットワークを持つローカルスタッフ3名で構成されており、主な事業として、顧客の水処理関連のニーズを把握し、現地で調達した部品を組み合わせた水処理設備を納入するという水処理エンジニアリングを行っています。

 主に現地のパートナー企業のネットワークを活用して顧客の発掘を行っていますが、同社は輸出入、工事施工の他にもコンサルティングのライセンスも取得しており、環境分野の日系中小部品メーカーと一緒に現地の企業に対する営業活動を行うなど、コンサルティングのライセンスを活用した販路開拓も行っています。

 また、同社では展示会への出展も積極的に行っており、ベトナムでの販路拡大・ネットワークの拡大を図っています。最近では、2014年11月に開催されたベトナム最大の水処理関連展示会「Viet Water2014」に出展し、多くの企業の関心を集めました。

 またTeam E-Kansaiが「Viet Water2014」の開催に合わせて行った企業交流会「ネットワーキングカフェ in ホーチミン」にも参加し、現地の企業支援策や環境関連の最新情報の説明を受け、他企業との情報交換を行いました。

写真:以下に説明あり
ベトナム・ハノイ市の現地法人DEWX VIETNAM
写真:以下に説明あり
Viet Water2014出展時の様子

ベトナムを拠点とした今後の展望

写真:以下に解説
代表取締役社長 小田柿喜暢氏

 最近ではベトナムの企業からも安価な中国・韓国製ではなく日本製の部品を使った水処理設備を求められることが増えてきており、製品そのものは高価でも性能、メンテナンス費用や耐用期間等も含めて考えると日本製が評価されています。大洋産業では仕事の本質とは付加価値をつけるということだと考えていますが、海外においては、やはり高品質な「日本」という付加価値をつけ、各国の水環境改善に貢献していきたいと思っています。

 今後は、ベトナムで更に企業間のネットワークを増やし、海外事業の拠点にしていきたいと考えています。また、2015年末にはASEAN経済共同体が発足する予定で、域内の関税が撤廃され、物流コストが大幅に下がると見込まれています。将来的にはベトナムを拠点に、インドネシアへの進出も視野に入れています。インドネシアは島の数が多く、小規模な水処理装置が必要とされるので技術力のある中小企業にとってはビジネスチャンスと捉えています。

 長年にわたり蓄積された技術と顧客視点を武器に、大洋産業のアジアでの今後の活躍が期待されます。

掲載関連情報

企業名
大洋産業株式会社外部リンク 新しいウィンドウで開きます
所在地
滋賀県彦根市芹川町528
電話番号
0749-22-6213

このページに関するお問い合わせ先

近畿経済産業局 通商部 国際事業課

電話:06-6966-6051

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