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関西再生医療産業コンソーシアム(KRIC)について
~関西における再生医療の実現加速化と新産業の創出を目指します~
担当課室:バイオ・医療機器技術振興課

最終更新日:平成27年10月1日

1.「KRIC(※:クリック)」とは?
Kansai Regenerative medicine Industrial Consortium

再生医療の市場規模

 再生医療は手術や投薬など従来の手法では治療困難とされる疾患の根本治療に道を拓くものであり、将来的には慢性疾患や高齢化に伴う疾患等への適用も期待され、その市場規模は2050年には日本で2.5兆円、世界で38兆円規模に達することが予想されています。

再生医療を巡る環境整備

 このように拡大が予想される再生医療分野において、我が国では、再生医療関連2法(※再生医療等安全性確保法、※医薬品医療機器等法)が昨年11月に施行され、世界に先駆けて再生医療に関するビジネス環境が整いつつあります。

※再生医療等安全性確保法
再生医療等の迅速かつ安全な提供等を図るため、再生医療等を提供しようとする者が講ずべき措置を明らかにするとともに、特定細胞加工物の製造の許可等の制度等を定めた法律。

※医薬品医療機器等法
医薬品、医療機器等の安全かつ迅速な提供の確保を図るため、添付文書の届出義務の創設、医療機器の登録認証機関による認証範囲の拡大、再生医療等製品の条件及び期限付承認制度の創設等の所要の措置を講じた法律。

 その中で、再生医療には細胞培養や組織形成、搬送等一連の医療行為を支える多様な新技術が必要とされ、再生医療の実現のためには産業界の役割は非常に大きいものがあります。


関西のポテンシャル

 関西では、世界をリードする再生医療研究が行われ、産業界においても、そうした研究シーズの実用化を目指すなど再生医療分野に取り組む企業が域内外から集まり、国内における再生医療分野のポテンシャルが集積しています。

再生医療の実現加速化のために

 再生医療の実現を加速化するためには産業界による様々な要素技術の研究開発や新たな機器・サービス等の提供などが求められています。

 但し、産業界での取組はまだ緒についたばかりであり、

  1. 臨床フェーズを見据えている企業では具体的な技術課題を有しているが、従来とは異なる分野であるだけに提携相手先が見つかりにくい
  2. 再生医療を実現するために必要な技術は多様であるが、その情報が十分でなく、中小企業等の再生医療分野への参画が容易ではない

等の課題が指摘されています。

 このような状況を踏まえ、当局では再生医療分野における企業のパートナーシップを促進することにより、上記課題を解決して、関西における再生医療の実現加速化と新産業の創出を目指すために、「関西再生医療産業コンソーシアム(KRIC:クリック)」を立ち上げました。

2.「KRIC」の取組について

 KRICでは、再生医療分野における「企業間連携」及び「企業の参入」を促すために、以下の取組を実施します。

(1)企業間連携支援

  1. 具体的な製品・サービス実現のための企業間連携
    コーディネータが、再生医療分野への参入を目指す企業の具体的なニーズを把握し、必要なシーズを有するものづくり企業等とのアライアンスを支援します。
  2. 必要な要素技術を検討するための企業間連携
    再生医療分野での事業展開を拡大させるために将来必要となる研究開発テーマを選定し、企業や有識者等で検討会を実施します。検討会では、必要な技術の洗い出しを行い、それに対応する研究開発体制の構築を目指します。また必要に応じて競争的資金の獲得に向けた支援等を実施します。
  3. 中小企業と大企業とのビジネスマッチング
    再生医療分野への参入を目指す中小企業に対し、「逆見本市の開催」や「資本とのマッチング」等の出会いの場を提供します。

(2)情報共有や人材育成のための基礎セミナー開催

 再生医療分野に参画する企業の裾野を拡大するため、中小企業を中心に再生医療分野への参入事例や再生医療に係る法規制等について学ぶセミナーを開催します。

3.「KRIC」キックオフフォーラムの概要

写真:以下に解説
キックオフフォーラムの様子

 8月25日に開催した「KRIC」 キックオフフォーラムでは、再生医療分野に関連する企業、自治体、大学等から約150名の参加があり、再生医療分野への大きな期待・関心の高さが表れた非常に活気あふれるフォーラムとなりました。

写真:以下に解説
主催者挨拶を行う関局長

 フォーラムにおいては、冒頭に近畿経済産業局長の関から主催者挨拶を行いました。

 挨拶の中では、再生医療分野の可能性と課題、課題を解決する上での企業が果たすべき役割が大きいことを述べるとともに、その企業の動き(企業間連携)を支援し、再生医療の実現加速化と新産業創出を実現させることがKRICの使命であることを強調し、最後にKRICへの参加を呼びかけました。

写真:以下に解説
基調講演を行う澤理事長

 まずは、日本再生医療学会理事長・大阪大学大学院医学系研究科長の澤芳樹様から「再生医療の進展に向けて産業界に期待すること」と題して基調講演をいただきました。

 講演の中では、澤理事長が取り組まれている心筋再生医療を中心に再生医療研究の現状について紹介いただき、当該研究を更に進展させ、産業化(臨床)を実現するためには、産業界が果たす役割が大きく、産業界の動きに期待していること等について、お話しをいただきました。

写真:以下に解説
講演を行う西村課長

 続いて、経済産業省 生物化学産業課長の西村から「法施行を踏まえた再生医療の産業化に向けた取組」と題して講演を行いました。

 講演の中では、経済産業省の取組(研究開発の支援、産業基盤整備、事業環境整備、国際連携推進等)を紹介し、再生医療の産業化支援に力を入れており、業界団体であるFIRMと連携した近畿経済産業局の取組(KRIC)に期待をしている旨の話がありました。

写真:以下に解説
講演を行う岸本室長

 その後、株式会社資生堂 再生医療開発室長の岸本治郞様から「再生医療分野における取組みと企業間連携」と題して講演をいただきました。

 講演の中では、自社の毛髪再生に関する取組を紹介いただくとともに、その中で自社が取り組んでいく細胞培養加工業における具体的な課題及び要望を多く列挙しながら、この課題を解決するために、企業間連携の可能性が大いにある旨のお話しをいただきました。

写真:以下に解説
KRICの紹介を行う河上課長

 最後に近畿経済産業局 バイオ・医療機器技術振興課長の河上から「KRICの取組紹介及び参加者募集」を行いました。

4.「KRIC」への参加登録受付中

 以下の参加要件の下に、現在参加登録を受け付けております。

参加要件

(A)再生医療分野で事業展開している、もしくは事業展開の目処がたっている企業で、企業間連携により課題解決を求める企業(※)

(B)自社の技術やサービスをコアに(A)企業との連携により再生医療分野で事業展開を目指す企業(※)

   ※・法人格を有する企業が対象となります。

    ・関西に本社、支社、営業所の拠点等を有し、関西において事業展開をしている(予定含)ことが必要です。

(C)再生医療分野における(A)(B)企業の取組をサポートする金融機関、ファンド、公的産業支援機関

(留意事項)

   ・参加要件のいずれにも該当しない企業の参加については、当局に個別にお問い合わせ下さい。

   ・当局ホームページにおいて登録者名簿を公開します。

   ・参加登録申込情報は、事業委託先(京都リサーチパーク(株))と共有します。

 

 登録方法は以下のとおりとなっておりますので、奮って、「KRIC」への参加登録、よろしくお願い申し上げます。

登録方法

 8月26日(水)から、参加登録申請受付を開始しております。

 参加登録は無料です。

 当局HPの参加者募集のページから参加登録申込書をダウンロードし、必要事項を記入の上、以下の宛先にメールにてお申し込みください。

E-mail:kin-bionews@meti.go.jpメールリンク メールソフトが起動します

5.「KRIC」の今後

 昨年11月に施行された医薬品医療機器等法に基づき、関西の大学・企業が関係する再生医療製品2製品が初めて承認され、また「関西圏 国家戦略特別区域」において、再生医療に関連する事業が認定を受ける等、関西において、再生医療分野の動きが活発化している中で、近畿経済産業局においても、2.「KRIC」の取組を通じて、関西における「再生医療の実現加速化」と「新産業の創出」を図っていきます。

関連施策へのリンク

このページに関するお問い合わせ先

近畿経済産業局 地域経済部 バイオ・医療機器技術振興課
電話:06-6966-6163

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