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最終更新日:平成28年4月1日
NEDOは「エネルギー・地球環境問題の解決」と「産業技術力の強化」をミッションとして技術開発・実証に取り組む研究開発マネジメント機関です。
大規模なナショナルプロジェクトのみが注目されがちですが、中堅・中小・ベンチャー企業を支援するテーマ公募事業もあり、これらを積極的に活用いただけるようさまざまな場で広報活動を行っています。次のような制度がありますので、中堅・中小・ベンチャー企業の方々も是非ご活用ください。
名称 | 対象者 | 契約・助成形態 |
---|---|---|
エネルギー・環境新技術先導プログラム | 企業、大学等による産学連携体制/大学等 | 委託 |
研究開発型ベンチャー支援事業 | シード期の研究開発型ベンチャー企業 | 85%以内助成 |
中堅・中小企業への橋渡し研究開発促進事業 | 中堅・中小企業及び組合等 | 2/3以内助成 |
新エネルギーベンチャー技術革新事業 | 中小企業及び組合等 | 委託・2/3以内助成 |
戦略的省エネルギー技術革新プログラム | 企業・大学等 | 2/3・1/2以内助成 |
ロボット活用型市場化適用技術開発プロジェクト | 中堅企業・中小企業等または大企業 | 2/3・1/2以内助成 |
課題解決型福祉用具実用化開発支援事業 | 中小企業及び組合等 | 2/3以内助成等 |
追加実証・用途開拓研究支援事業 | 中堅・中小企業及び組合等 | 2/3以内助成 |
革新的ものづくり産業創出連携促進事業 | 中小企業及び組合等 | 委託 |
NEDO関西支部では、近畿経済産業局管内はもとより、中部地域以西の管轄地域における制度説明会等で、テーマ公募事業の周知に努めています。
また、各地でNEDOフォーラムやミニセミナーを開催し、最新技術の情報提供やNEDO事業への申請のお手伝いをしています。ご遠慮なくお問い合わせ下さい。
NEDO事業を活用した技術開発を通して、大きく事業化が進展した2社の事例を紹介します。
立命館大学発ベンチャーである(株)三次元メディアは、「イノベーション実用化ベンチャー支援事業」等を活用して、産業ロボットの「目」と「脳」にあたる3次元ビジョンセンサを開発し、世界最先端の3次元認識技術により、従来、実用化できなかったばら積み部品のピッキング作業の自動化を実現しました(部品がどちらを向いていても、「目」と「脳」が認識して掴み取ることができ、大幅な省力化が実現できます)。
この開発成果や取組が総合的に評価され、第13回産学官連携功労者表彰において経済産業大臣賞を受賞しました。
この技術を活用して各ロボットメーカーと連携し、自動車メーカー等70社以上に採用され、生産ラインで多数活躍しています。
大阪大学発ベンチャーであるマイクロ波化学(株)は、「新エネルギーベンチャー技術革新事業」等を活用して、電子レンジにも使われているマイクロ波を化学工業分野に適用した「省エネルギー・高効率・コンパクト」な革新的ものづくり技術を化学メーカーに提供しています。
マイクロ波は波長が1mm~1m(300MHz~300GHz)の電磁波の一種であり、レーダーや加速器、電子レンジなど広く利用されています。このマイクロ波が最適に作用する環境を設計して化学反応に利用すると、反応時間の短縮や生成物収率の向上、選択性の向上など、様々な効果が期待できます。
2014年に世界初となる大規模なマイクロ波化学工場を立ち上げ、新聞用インキ原料となる製品(脂肪酸エステル)の出荷も始まりました。
この技術は従来にない革新的な製造技術で、市場性も大きく、外部支援を利用し、海外企業ともうまく提携を図っている取組が評価され、大学発ベンチャー表彰2015の新エネルギー・産業技術総合開発機構理事長賞を受賞しました。
近畿経済産業局 総務企画部 総務課 広報・情報システム室
電話:06-6966-6009