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最終更新日:平成28年7月1日
近畿経済産業局は、一般財団法人アジア太平洋研究所(APIR)及びものこと双発協議会との共催で、平成28年5月30日(月)に、ナレッジキャピタルコンベンションセンターにて、緊急フォーラム「IoT時代の未来志向のビジネスモデル」~モノ作りとサービスの融合の時代へ~を開催しました。
本フォーラムは、今後、我が国が志向すべき、モノづくりとサービスがボーダレスに融合した新たなビジネスモデルについて、有識者や先進企業が方法論や事例・課題等を説明し、共に次代のビジネス創出方法を考えることをテーマとしています。
基調講演として、東京理科大学 田中教授から「ものコト双発の時代」をテーマに講演いただきました。
・多様化する消費者のニーズに、モノまたはサービス単体の事業モデルでは応えられなくなってきており、「もの」と「コト」の協働を推進することが重要。
・「ものづくり」と「ことづくり」の双発エンジンにより、製品単体の価値から付加価値形成、サービス、エコシステム、ビジネスモデルなどの仕組みを織り込んだ総合的な価値生産への転換を議論する場として、ものこと双発協議会を設立。
次に、特別報告として特徴的な2社に事例を発表いただきました。
・2015年11月に開所したテクノロジー・イノベーションセンター等を通じたオープンイノベーションの取組を紹介。
・協創イノベーションの場つくりのコンセプトとして、世界一の技術者であるために常に競争意識を持てる場、世界中の技術者が「またここに来たい」と本気で思う場などの方針。
・建機を中心としたトータルソリューションとしてのIoTの取組を紹介。
・同社が誇るGPS(全地球測位システム)などの人工衛星を使い、現在位置を正確に割り出すシステム、衛星通信(または携帯電話通信網)を使って機械の位置や稼働状況を把握するシステムである「コムトラックス」、無人測量ヘリを活用し施工図面の3次元化を行い、施工計画のシミュレーションなどを提供する「スマートコンストラクション」などを展開。
壇上論議では、関近畿経済産業局長をモデレータに、大和ハウス工業株式会社 総合技術研究所 フロンティア技術研究室 室長 池端氏、吉本興業株式会社 社長室/株式会社きょうのよしもと代表取締役社長 木村氏、株式会社アシックス 経営企画室ウェアラブルデバイス事業推進チーム 坂本氏に登壇いただき、「次世代型ビジネス創出の極意とMIRAIDEA研究会」と題した論議を展開しました。
・各社から特徴的な取組を紹介。
・健康をキーワードに活気ある街づくりを志向した三者のコラボ-レーションによるビジネスアイデアを中心に論議。
・笑いによる活気ある生活を提供するため、吉本興業株式会社の地域密着型プロジェクトである住みます芸人が高齢者に対するサービスを行うといったアイデアを発表。
MIRAIDEA研究会は、参加者の新ビジネス発想力の養成と、これまでにない異業種間の人脈形成を目指し、近畿経済産業局及び一般財団法人アジア太平洋研究所が昨年から実施している実験的研究会で、関西を中心とする様々な業種の中核企業が参加しています。
本研究会は、ITをキーとして、オリンピックイヤー(2020年)までに実現可能な、1.斬新な組合せによる、2.これまでにない発想の、3.社会的インパクトのあるビジネスアイデアを検討しています。
本研究会の議論はMIRAIDEAレポートとして取りまとめ、新たなアイデアの誘発や、関西における新たなビジネス想起のヒントを提供していくこととしております。
近畿経済産業局 地域経済部 情報政策課
電話:06-6966-6015