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第10回製品安全対策優良企業(2016年度)のご紹介(第4回)株式会社ダイワ
「中小企業小売販売事業者部門 商務流通保安審議官賞」(2016年度)を授与
担当課室:製品安全室

最終更新日:平成29年5月1日

企業の製品安全対策意識の向上と製品安全に係る事業活動を応援するため、近畿地域(福井県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県)で、経済産業省の「製品安全対策優良企業表彰 (※1)」を受賞した企業を紹介しています。

今回は第10回表彰(2016年度)において、「中小企業小売販売事業者部門 商務流通保安審議官賞」を受賞した株式会社ダイワの取組です。

なお、同社の受賞は、第7回(2013年度)、第8回(2014年度)に続いて3回目の受賞となります。

(※1)製品安全対策優良企業表彰

経済産業省が実施する製品安全の取組に対して特に積極的な活動を行っている民間企業を表彰することで、事業活動や消費生活において製品安全が重要であるとする「製品安全文化」を定着させることを目的として、2007年度より実施している制度です。

写真:2016年度製品安全対策優良企業表彰授賞式(右側が、株式会社ダイワ代表取締役社長 大保 政一 氏)
2016年度製品安全対策優良企業表彰授賞式
(右側が、株式会社ダイワ代表取締役社長 大保 政一 氏)
写真:製品安全対策優良企業のみ使用できるロゴマーク
製品安全対策優良企業のみ使用できるロゴマーク

自社品質基準の整備と商品検査の取組

株式会社ダイワは、全国各地の農協(JA)と共同で通信販売を行っています。地域社会の熟年層をターゲットに絞った地域密着型親切通販を目指し、商品購入時の不安や困り事、煩わしさの解消のためのサービスメニューの充実、商品購入後のアフターサービスの強化を図り、顧客に「真心を届ける」をテーマに、製品安全活動に取り組んでいます。


通販商品の品質基準は、JIS、SG基準(※2)に準じ、ダイワ品質基準書を整備・策定し、納入業者に対して、販売する全ての商品に、品質基準を満たす安全な製品を納入することを求めています。

新商品には、商品カタログ掲載前に、掲載商品チエックシートにて現物検査を行い、検査が必要な場合は、試験機関の検査結果の提出を義務づけています。

現物と検査機関の検査結果により顧客が誤使用を招きやすい商品、組立が分かり難い商品は、通常の説明書以外に分かりやすい説明書を別途添付するなど、顧客がより安心、安全に使用していただけるよう努めています。

また、初回入荷時には物流センターにおいて抜き取り検査を実施し、消費者に商品を発送する前に不具合を発見するよう努めています。

写真:新商品検査の内容
写真:抜き取り検査の様子

新商品検査の内容と抜き取り検査の様子

(※2)JIS、SG基準

・JIS(Japanese Industrial Standards):日本工業規格。日本の工業製品に関する規格や測定法などが定められた日本の国家規格

・SG(Safe Goods):消費生活用製品の安全性を認証する任意の制度

製品の使用実態および不具合情報の把握の取組

電動車いすは、介護負担の軽減や、高齢者の行動範囲を広げ、自立した社会生活を支援するために欠かせない製品ですが、使用方法を間違うと「乗車中の転倒、転落」による人身事故に繋がるおそれがあります。株式会社ダイワでは、製品の使用方法などの使用実態を把握してもらうため、販売前に必ず家族の立会のもとでの試乗を実施しています。

電動車いすの事故は、独立行政法人製品評価技術基盤機構 製品安全センター(以下、NITE)の製品事故情報では、平成23年度~平成27年度までの5年間に28件発生し、このうち22件が「製品に起因しない事故」と報告されています。

詳細な内容については、NITEホームページに掲載されています。

また、玄米保冷庫は、大型で重量がある商品のため、設置場所の確保や電源・アース等の設備が必要であり、現状確認のため、下見サービスを実施しています。また、動画(YouTube)等を介して、玄米保冷庫の使用方法等の説明を行っています。

写真:玄米保冷庫
玄米保冷庫
写真:電動車いす
電動車いす

写真:玄米保冷庫の説明動画
玄米保冷庫の説明動画

商品の不具合や、購入者が商品の使い方が良く分からない場合には、顧客宅へ訪問するサービス(駆けつけ隊)を行っています。

駆けつけ隊では、専任の担当者が、商品に関する困りごとや購入商品の説明、顧客の意見を聞くなどのコミュニケーションを図り、2015年から2016年7月の間に776件を訪問しています。

写真:駆けつけ隊
駆けつけ隊

商品の不具合発生時には、不具合部分を写真撮影し、仕入先へ伝えることで、仕入先で具体的対策が行えることが可能となり、これまでの不具合情報は、画像データで蓄積しておくことで、同一不良が続いた場合の調査や仕様変更の対策が適切に行える仕組みを構築しています。

製品安全文化の定着に向けた取組

顧客サービスセンターに寄せられた顧客からの問い合わせ、苦情等については、全てデーターベース化するとともに、定期的に社内にて報告会を行い情報共有に努めるなど、社内の製品安全文化の定着に向けた取組を行っています。

写真:顧客サービスセンター
顧客サービスセンター

また、取引先とは、商談時等に製品安全について説明を行うなど、製品安全への理解・協力を求めています。

写真:取引先への協力依頼風景
取引先への協力依頼風景

株式会社ダイワ品質管理室 高垣宏如様からのコメント

写真:株式会社ダイワ 品質管理室 高垣 宏如 様

株式会社ダイワは今回の受賞で3度目の受賞となりました。これまでの継続した取り組みや新たな取り組みを評価していただけたことが、とてもうれしく自信にもつながりました。本表彰は、品質管理体制について社内の意思統一をする良い機会だと感じております。製品安全の追及に終わりはなく、今後も通販会社として、「製品安全文化構築」の一躍を担えるよう努力していきます。

 

株式会社ダイワの概要

本店所在地
〒591-8025 大阪府堺市北区長曽根町1607-1
設立
1968年
資本金
2,200万円
代表者
代表取締役社長 大保 政一
従業員数
110名(社員・パート)
事業内容
全国各地の農協(JA)を介した通信販売

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このページに関するお問い合わせ先

近畿経済産業局 産業部 消費経済課 製品安全室

電話:06-6966-6098

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