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最終更新日:平成30年11月1日
関西におけるラグビーワールドカップ2019及び
ワールドマスターズゲームズ2021関西(※)の開催予定地
※カヌー(ポロ)の開催地は調整中
ラグビーワールドカップ2019、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会、ワールドマスターズゲームズ2021関西と、世界的スポーツイベントが3年続けて日本国内で開催されます。これらは総称して「ゴールデンスポーツイヤーズ」と呼ばれています。
政府の成長戦略(未来投資戦略2018)では、「スポーツ市場規模を2015年5.5兆円から2025年までに15兆円に拡大することを目指す。」と掲げています。
関西においては、スポーツ産業のリーディング企業やスポーツ施設が充実しており、企業や自治体は、ゴールデンスポーツイヤーズを、スポーツに関連したビジネス、地域活性化の契機ととらえ、様々な取組を始めています。このような中、E!KANSAIでは、関西における自治体や企業のスポーツに関わる動きをご紹介します。
東大阪市マスコットキャラクター
トライくん
東大阪市は、高校ラグビーの“聖地”として知られる花園ラグビー場を有するなどラグビーのまちとして知られています。また、全国有数の工場集積都市であり、モノづくりのまちとも呼ばれています。
東大阪市はラグビーワールドカップ2019、ワールドマスターズゲームズ2021関西の競技開催都市に決定しており、これらの大会の盛り上がりを一過性のものとしないため、平成29年4月に「スポーツのまちづくり戦略室」を設置するなど、スポーツを通じたまちづくりを進めています。
これは、ゴールデンスポーツイヤーズが地域活性化の絶好の機会であるとともに、東大阪市にとってラグビーをはじめとするスポーツが有用な地域資源であり、行政課題に臨むためのツールとして積極的に活用すべきである、という考えに基づくものです。
ラグビーワールドカップやワールドマスターズゲームズ関西の開催時期は、国内外から多くの方々が東大阪市を訪れると予想されます。東大阪市では来訪者が少しでも長く滞在し、市内で消費する仕組みづくりを進めるとともに、ゴールデンスポーツイヤーズ以降もラグビーを目的に東大阪市を訪れるプログラムをレガシーとして創出すべく「マスターズ花園」の実現に向けて取組んでいます。これは「聖地花園にもう一度」といったコンセプトのもと、かつてのラグビープレイヤーやファンを花園に集め、マスターズ大会を開催するものです。
また、選手だけでなく家族向けプログラムの整備や市内観光施策との連動を図ることで、東大阪市ならではのスポーツツーリズムコンテンツとして、交流人口の増加と都市ブランドの向上が期待できます。
ウィルチェアースポーツ広場の様子
(車いすソフトボール)
スポーツを通じたまちづくりのひとつとして「ウィルチェアー(車いす)スポーツ」の普及推進に取組んでいます。ウィルチェアースポーツは、障がいの有無や年齢、性別に関わらず皆が一緒に楽しむというインクルーシブな概念を採り入れて進めています。
事業実施にあたり、元々は屋外駐車場だった場所を、全国的に珍しいウィルチェアースポーツ専用の屋外施設(広場)として整備しました。現在、広場では、車いすによるソフトボール、バスケットボールを中心に利用されています。ウィルチェアースポーツを皆が一緒に体験することで、車いすユーザーへの理解が進み、共生社会を実現するための土壌を育むことが期待されます。さらに、ウィルチェアースポーツの普及の先に、市内企業によるウィルチェアー関連製品の開発製造といったモノづくり分野とスポーツ産業との連携を見据えるなど、スポーツが持つ可能性を様々な分野に波及させたいと考えています。
ウィルチェアースポーツ広場の概要とアクセス
株式会社IMAGICA Lab.は、1935年の創業以来、フィルム、ビデオ、配信と変わりゆくプラットフォームに対応し、日本最大のポストプロダクションとして各種映像サービスを提供しています。そして、現在ではVRやAIなどこれからの映像ビジネスにも向き合い、ネットワーク開発事業を含めた、各種開発事業にも積極的に向き合い、「映像がつなぐ、映像でつなぐ」「人がつなぐ、人でつなぐ」をコンセプトに、映像コミュニケーションカンパニーを目指しています。
大阪プロダクションセンター内に、プロデューサー、ディレクター、プランナー、3DCGアーティスト、フォトグラファー、プログラマーなど各分野のスペシャリストが集い、ハイエンド映像制作のノウハウと先端テクノロジーを組み合わせ、「驚き」「感動」「オモシロイ」を世の中に送り出すクリエイティブ集団です。
Gen8 -GENERATE-では、最新のモーションキャプチャや3Dボディスキャンなどの技術を用いて、今のヒトの動きを記録する「Motion Archive®」事業を実施しています。記録したデータの再現は、現在の技術では、3DCGによりデータを立体化し、VR映像として見ることができます。
(クリックすると、You tubeが開きます)
白鵬関と琴奨菊関の取組のVR映像
第69代横綱白鵬関の偉業を後世に残すためのプロジェクトの一環として、Motion Archive®が採用され、Motion Archive®の第一弾が実施されました。スタジオに8トンもの砂を搬入して本物の土俵を作成し、白鵬関と琴奨菊関との取組を記録。記録データをVRデバイスに3DCGとして再現する事で、対戦相手として目の前に迫ってくる白鵬関を体感、通常ではありえない視点での観戦、あらゆる角度からの動きや技の確認などを行うことを可能としています。
沖縄空手のVR映像
Motion Archive®の第二弾は、沖縄県文化観光スポーツ部空手振興課の依頼を受け、沖縄セルラー電話株式会社との共同制作により、沖縄空手のVR制作に取り組みました。
空手発祥の地である沖縄において受け継がれてきた沖縄空手の型、師範の動きを記録し、後世に保存・継承していくとともに、多くの人々に伝統ある沖縄空手を体感してもらうことを目的としたVRによる再現を行っています。
Gen8 -GENERATE-では、Motion Archive®を用いることで、プロスポーツ選手をはじめ、伝統芸能の達人、熟練工など、様々なプロフェッショナルの動きを高精細な3Dデータとして保存していくことを目指しています。また記録したデータの再現については、今後の技術の進化により、より高精細なVRやMRによる映像化、立体ホログラム、ロボット(アンドロイド)化など、様々な方法の実用化が期待されています。
誕生から約50年のロングセラ-
「ヤシノミ」洗剤
サラヤ株式会社は、「衛生」・「環境」・「健康」の3つを事業の柱としています。洗剤関係の商品をメインに、医薬品、化粧品やシャンプーなどのビューティーケア、ロカボ(低糖質)食品、自動うがい器付きウォータークーラー、凍結液に食材を浸すことで急速凍結させる機器など、環境衛生のトータル提案を行う中でユーザーの要望を取り入れ、3つの柱に関連する商品を広く開発・販売を行っています。
クライオシャワー
欧州では、サッカーやラグビーなど、接触の多い激しいスポーツが盛んで、選手がアイスバス(水風呂)に入るなど、全身を冷やして疲労回復させることが、以前から普及していました。
当初、日本国内でそのような機器を製造販売している企業が無く、海外製品のライセンス契約販売を検討しました。しかし、それでは故障の際などに迅速十分な対応ができずユーザーに迷惑をかけてしまうことから、同社において、自動うがい器付きウォータークーラーと食品急速凍結機を開発した際の技術を活かし、液体窒素で全身を急速冷却する「Cryo Shower(クライオシャワー)」が開発されました。
使用方法は、下着姿で保護用の手袋・靴・サポーターを着用し、リフトで高さを調整、冷気が出始めたらブース内で2~3分間、体を冷やすというものです。
国際スポーツ大会、プロスポーツ団体で使用
クライオシャワーは、過去の国際スポーツ大会において、多くの選手に使用されました。現在は改良が加えられ、プロスポーツ団体にも使用されています。
ゲインズスポーツゼリー
身体を冷やすことでアンチエイジング効果があるとも言われており、疲労軽減の更なるデータ収集も含めた効果測定が進められています。
同社が責任を持って迅速に十分なメンテナンス対応を行うためにも、当面は国内のみでの販売を予定されています。
同社では、今年より「SARAYA SPORTS RECOVERY」というブランド名で、「クライオシャワー」の他に、栄養機能ゼリー飲料「ゲインズスポーツゼリー」、生活や競技種目など総合的に判断し食事のアドバイスを行うアプリ「food coach(フードコーチ)」の3つのスポーツ分野の事業を開始しています。スポーツ分野事業は、始まったところということもあり、展示会などでPRし認知度を高めると共に、プロ野球やプロサッカーなど、国内の様々なプロチームへの販売も視野に、事業展開を計画されています。
近畿経済産業局 総務企画部 企画調査課
電話:06-6966-6004