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最終更新日:平成31年1月7日
企業の製品安全対策意識の向上と製品安全に係る事業活動を応援するため、近畿地域(福井県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県)で、経済産業省の「製品安全対策優良企業表彰 (※)」を受賞された企業を紹介しています。
今回は第11回表彰(2017年度)において、「大企業 製造事業者・輸入事業者部門 優良賞」を受賞されたパナソニック株式会社アプライアンス社ランドリー・クリーナー事業部の取組を紹介いただきます。
パナソニック株式会社アプライアンス社ランドリー・クリーナー事業部は、経営トップとしての事業部長がリスクアセスメントの徹底に向けて主体的に関わり、製品安全管理責任者、リスクアセッサーを国内外のすべての拠点に配置することで、堅実で抜け・漏れのない設計体制やリスク評価体制を構築し、リスクアセスメントに基づいた工程運営が行われることが評価されました。また、安全に関わる重要な部位・部品の作業工程を見える化することに加え、寸法や性能をより精緻に数値管理する「測るモノづくり」を進め、測定データを設計へのフィードバックに活用することで事故の未然防止に向けて取り組んでいる点が評価されました。さらに、使用者目線での取扱説明書の作成に向けて、アンケート調査の活用など継続的な改善に取り組んでいる点が評価されました。
(※)製品安全対策優良企業表彰
経済産業省が実施する製品安全の取組に対して特に積極的な活動を行っている民間企業を表彰することで、事業活動や消費生活において製品安全が重要であるとする「製品安全文化」を定着させることを目的として、2007年度より実施している制度です。
2017年度製品安全対策優良企業表彰授賞式
(右側が、パナソニック株式会社アプライアンス社ランドリー・クリーナー事業部 宮口 昌通氏)
製品安全対策優良企業のみ
使用できるロゴマーク
「優れた設計」「良い部品」「正しい作業」をモットーに製品安全に取り組み、リスクアセスメントの徹底に向けて事業部長が開発機種ごとに安全設計方針を発信するとともに、「商品企画」「設計開発」「量産化」の各段階で事業部長による承認を要する仕組みとしています。また、安全に関わる重要な部品・工程をPS(Product Safety)部品・PS工程として特定しています。さらに、作業工程の中で見える化をサポートする製品安全管理責任者及びリスクアセッサーを国内外のすべての事業部・拠点に設置するとともに、製品安全を担う製品安全推進担当者を国内外の開発拠点に配置しています。
FB : Feedback、 Cp : 工程能力指数・・・Process Capability Indexの略
製品安全上、重要な部位・部品について寸法や性能をより精緻に数値管理する「測るモノづくり」を進めている。部位・部品の測定方法の確立、測定結果や検査データと市場情報の紐づけによる製品不具合の予兆管理、有事における迅速な対応を目指しています。
取扱説明書が使用者に読まれていない現実を踏まえて、使用者目線での取扱説明書作成に向けて、アンケート調査を活用しながらPDCAサイクルによる継続的な改善を行っています。過去の市場での不具合・不良情報等をもとに作成していたものを、リスクアセスメントに基づいた残留リスクの大きさに応じて、使用者に伝えるべき情報の絞り込みや優先順位付けを行うとともに、イラスト化や文字を大きくすることで、記載項目・文字数を削減し、読みやすさ、分かりやすさを追求しています。
弊社は、リスクアセスメントを軸として、事業部長を中心に「商品企画」から「量産化」まで各開発段階で製品安全確保に取り組んでまいりました。
更に、製品では対処できない不具合事象についても積極的にお伝えし、お客様へのご迷惑を最小限に留めるよう取り組んでおります。
今回の受賞を機に更なる極みを目指し、製品安全対策優良企業として積極的に製品安全活動に取り組んでまいります。
パナソニック株式会社アプライアンス社ランドリー・クリーナー事業部
近畿経済産業局 産業部 消費経済課 製品安全室
電話:06-6966-6098