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最終更新日:平成31年1月7日
昨今、日本国内において、e(イー)スポーツが盛り上がりを見せてきています。
eスポーツとは、「electronic sports(エレクトロニック スポーツ)」の略称で、複数人のプレイヤーで対戦するコンピュータゲームやビデオゲーム等をスポーツ競技として捉えた際の名称です。
世界のゲームの市場規模は、Newzoo社「Top100 Countries/Markets by Game Revenues」(2018年10月)によると、売上高の高い国順に、中国344億米ドル、米国315.35億米ドル、日本177.15億米ドルと、日本は世界第3位となっています。
一方、世界のeスポーツの市場規模は、©Newzoo | 2018 Global Esports Market Reportによると、2018年9億米ドル、2021年には16.63億米ドルに増えると予測されています。また、2018年の内訳は、スポンサー収入が最も多く39%、次いで放映権収入が20%を占めています。eスポーツのコアなファン層の視聴者数は、2018年1億7,300万人、内57%がアジア太平洋地域で最も多く、2021年には2億6,400万人に増えることが予測されています。
1.世界eスポーツ市場規模推移
2.2018年世界eスポーツ市場規模 項目別割合
3.世界eスポーツ視聴者数推移
出典:いずれも、©Newzoo | 2018 Global Esports Market Reportをもとに、近畿経済産業局にて翻訳作成
日本国内のeスポーツの市場規模は、株式会社Gzブレインの調査(2018年12月11日発表)によると、2017年3.7億円、日本eスポーツファン数(試合観戦・動画視聴経験者)(以下同じ)230.4万人、2018年※48.31億円(前年比約13倍)、382.6万人(前年比約1.7倍)、2022年※には99.37億円、785.5万人に増えることが予測されています。※2018年以降の数値は、2018年11月時点での予測
※2018年以降の数値は、2018年11月時点での予測
※2018年以降の数値は、2018年11月時点での予測
出典:いずれも、株式会社Gzブレイン(2018年12月11日発表)
このように、日本国内においてもeスポーツに関する動きが活発化してきています。そして、関西には日本を代表するゲームメーカーがあり、関西においてもeスポーツに関する動きが活発化してきているところであり、今号、次号の2回に分けて、関西における企業等のeスポーツの動きをご紹介いたします。
有馬温泉にある老舗旅館「陶泉(「泉」は正しくは、左側が「さんずい」、右側は上に「白」下に「小」) 御所坊」は、2018年5月30日に、有馬玩具博物館の1階部分にて営業していたバーを改装し、国内において珍しいeスポーツを観戦できるバー「BAR DE GOZAR(バルデゴザール)」をオープンしました。同店では「Twitch」というeスポーツ配信チャンネルから許諾を得て映像を放映、営業しています。また、2018年11月27日には、第1回有馬温泉湯桶杯決勝トーナメント ウイニングイレブン2019が開催され、37人のプレイヤーが参加、インターネットライブストリーミングでは1,000件を超える合計視聴数がありました。同店を運営する金井 庸泰氏は、「温泉の娯楽といえば『卓球』というイメージがあるが、今後は『eスポーツ』となるように活動していきたい。また、有馬温泉だけで開催するのではなく、『温泉地対抗eスポーツリーグ』を設立し、各温泉地で対戦することで、地域活性化、温泉業界の活性化に繋げていきたい」と考えられています。
株式会社カプコンは、対戦格闘ジャンルの先駆者として、1993年には『ストリートファイターⅡ』を使用した全国大会を開催しています。現在、国内では「RAGE」、海外では「EVO」といった格闘ゲーム大会に「ストリートファイター」が採用されるなど、eスポーツの振興に貢献しています。
また、2013年米国サンフランシスコにて「カプコンカップ2013」を開催したことをきっかけに、2014年からは世界40カ国以上で認定大会を開催し、年間を通して勝者を決める「カプコンプロツアー」を展開しています。2018年より「ストリートファイター」シリーズ最新作『ストリートファイターⅤ アーケードエディション』を用いた大会を実施しています。
eスポーツ市場は、5年後、10年後には、大きな市場になっていると考えており、更なる普及拡大に向けた取り組みを進めるべく、2018年4月1日にeSports統括本部を新設しました。
そして、2018年7月から全国6都市(滋賀、広島、愛知、熊本、岩手、北海道)にて、『ストリートファイターV アーケードエディション』の新たなスタープレイヤーを発掘するため、地元企業のサポートを得て「CAPCOM eSPORTS CLUB PRESENTS 『ストリートファイターⅤ アーケードエディション』 Rookie’s Caravan 2018」を開催しました。本活動は、日本全国でeスポーツを盛り上げる、地域を盛り上げる、ファンの裾野を広げる活動として、重要な事業の一つととらえています。
さらに今後は、プロeスポーツ選手のロールモデル、プロ選手引退後のセカンドキャリア(解説者や運営者など)の道筋などを作り、更に若者の参加を喚起していきたいと考えています。
ストリートファイターⅤ アーケードエディション
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任天堂株式会社では、2015年のE3※において、25年ぶりとなるNintendo World Championshipsを開催しました。
※E3:Electronic Entertainment Expo(エレクトロニック エンターテインメント エキスポ)の略。年に1度、米国ロサンゼルスで開催されるゲーム関連の見本市。
子供から大人まで幅広い年代に製品を知ってもらい、皆が参加し楽しんでもらえるイベントとして、賞金制ではないゲーム大会を自社で主催、実施しています。2018年11月には、『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』(大会名:大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL プレミアムファイト)、『スプラトゥーン2』(大会名:第4回 スプラトゥーン甲子園)、『マリオテニス エース』(大会名:マリオテニス エース ジャパンオープン 2018)、『ARMS』(大会名:ARMS JAPAN GRAND PRIX 2018)のゲーム大会が一堂に会する特別なイベントとして、「Nintendo Live 2018」を東京と京都で開催しました。
一方で、一般社団法人日本野球機構(NPB)主催のもと、「スプラトゥーン2」を用いたeスポーツ大会「NPB eスポーツシリーズ スプラトゥーン2」(非賞金制大会、一律参加手当有り)が、2019年5月に開催される予定です。本大会は、プロ野球同様に12球団が、セ・リーグ、パ・リーグに分かれてリーグ戦を行った後、e日本シリーズが行われ、日本一が決まります。同社も、本大会に協力しており、12球団を代表するチームは、「第4回 スプラトゥーン甲子園」に出場したチームからスカウトされます。
同社では、ファンの拡大や、幅広い年代に参加、楽しんでもらえることを期待し、今後もこのような大会の開催、協力を考えています。
大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL
© 2018 Nintendo
Original Game: © Nintendo / HAL Laboratory, Inc.
Characters: © Nintendo / HAL Laboratory, Inc. / Pokémon. / Creatures Inc. / GAME FREAK inc. / SHIGESATO ITOI / APE inc. / INTELLIGENT SYSTEMS / Konami Digital Entertainment / SEGA / CAPCOM CO., LTD. / BANDAI NAMCO Entertainment Inc. / MONOLITHSOFT / CAPCOM U.S.A., INC. / SQUARE ENIX CO., LTD.
スプラトゥーン2
© 2017 Nintendo
マリオテニス エース
© 2018 Nintendo / CAMELOT
ARMS
© 2017 Nintendo
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