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最終更新日:令和2年1月7日
企業の製品安全対策意識の向上と製品安全に係る事業活動を応援するため、近畿地域(福井県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県)で、経済産業省の「製品安全対策優良企業表彰 (※)」を受賞された企業を紹介しています。
今回は第12回表彰(2018年度)において、「大企業 小売販売事業者部門 優良賞」を受賞された株式会社千趣会の取組を紹介します。
株式会社千趣会は、衣料品・家具・雑貨などのインターネット・カタログ通信販売を行っておられ、以下の取組が高い評価を受け、優良賞を受賞されました。
(※)製品安全対策優良企業表彰(PSアワード)
経済産業省が実施する製品安全の取組に対して特に積極的な活動を行っている民間企業を表彰することで、事業活動や消費生活において製品安全が重要であるとする「製品安全文化」を定着させることを目的として、2007年度より実施している制度です。
審査にあたっては「安全な製品を製造・輸入(仕入・販売)するための取組」、「製品を安全に使用してもらうための取組」、「出荷後に安全上の問題が判明した際の取組」、「出荷後に安全上の問題が判明した際の取組」、「製品安全文化構築への取組」の4つの視点で評価が行われています。
製品安全対策優良企業のみ
使用できるロゴマーク
ガバナンス、コンプライアンス、リスク管理のフレームワークに基づき、従来からの組織である品質管理部門(品質管理委員会)、品質保証部門(品質保証・ILS室)、リコール対策部門(緊急リコール対策委員会)を相互に連携させた上で、それらの機能を統括する組織として全社リスク管理体制を構築し、全ての商品のリスクマネジメントを可能な体制を実現しました。その体制のもと、新しいジャンルの商品についてリスクアセスメントを実施し、販売可能性を判断しています。
また、問題が発生しリスク管理統括委員会の委員長が「危機発生」と判断した場合には、速やかに全社リスク管理体制を危機管理体制へとシフトし、対応にあたることとしています。
千趣会リスクマネジメント体系に基づいた全社リスク管理体制
販売する商品に関しては従来から品質基準を設定しているところですが、更に必須基準を設定して遵守の強化を図りました。また、この品質基準とは別に販売すべきではない商品を明確にするため販売規制商品の規定を定め、通信販売の目線からカタログなどの説明では安全面への理解が得られないと判断した商品については、販売を規制しています。
特に、育児用品については、これまでの経験に基づく独自の品質基準を設定し、安全性確保に取り組んでいます。
※JIS:日本工業規格、SG:セーフティーグッズ(製品安全協会)
商品の仕入れを担当する部門をはじめ全ての部門が参加することを目的として、自社で販売した商品で発生した不具合や事故の経験を実際の商品やパネルの説明で体感(疑似体験)することで、従来の業務フローの各ステップでの事故予防に対する意識向上を図っています。
ギジタイケン展
千趣会は、創業より64年間もの時を「誠実」に女性と向き合い、寄り添い、オリジナリティあふれる商品を提供するために、長きにわたり様々な製品安全活動に取り組んでまいりました。この度は、それらの活動を評価いただき、栄誉ある賞を賜りましたこと、たいへん光栄に感じております。
お客さまが商品を手にとって選ぶことができない通信販売は、販売者がお客さまの目となり、手となって、目利きをしなければならない業態だと自覚しております。
審査の際にいただきましたひとつひとつのご指摘を次の取組に活かし、さらに、お客さまへ「安全」「安心」で魅力のある商品をお届けできるよう、努めてまいります。
近畿経済産業局 産業部 消費経済課 製品安全室
電話:06-6966-6098