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最終更新日:令和2年9月1日
グローバル化の進展や海外との流通形態の複雑化に伴い、高度な貨物や技術の管理の必要性がますます高まっています。
ここでは、貨物や技術を海外に提供する際の軍事転用を防ぐために不可欠な安全保障貿易管理について、簡単にご紹介します。また、企業の重要な資源である技術情報の管理や自主的な輸出管理体制整備等についての説明会についても合わせてご案内します。例年多数ご参加いただいている本説明会も、令和2年度はオンライン開催が中心となりましたので、より多くの皆さまにご参加いただけるようになりました。
我が国をはじめとする主要国では、武器や軍事転用可能な貨物・技術が、我が国及び国際社会の安全性を脅かす国家やテロリスト等、懸念活動を行うおそれのある者に渡ることを防ぐため、国際的な枠組み(国際輸出管理レジーム)を作り、協調して輸出等の管理を行っています。
我が国においては、この安全保障の観点に立った貿易管理の取組が、「外国為替及び外国貿易法」に基づき実施されています。
仮に民生用途であっても、海外に、兵器などへの転用が可能である貨物の輸出や技術の提供を行う際には、法令に基づき、企業、大学・研究機関(以下、「大学等」)、個人等は、経済産業大臣の許可を取得することが必要です。
画像の出典:安全保障貿易管理説明会資料
安全保障貿易管理のイメージ図
企業の競争力の源泉である技術情報の価値がますます高まる中、グローバル化の進展や取引の多様化、技術を知りうる人材の国境を越えた流動化等を背景に、中小企業の皆様の情報流出の懸念も増大しています。
もし、企業秘密とすべき技術情報が流出して競合他社に利用された場合、企業の競争力は毀損され、当該技術の開発に見合った収益を得る事ができない事態となります。また、軍事転用可能な技術情報が海外に漏れた場合には、企業の信頼は失墜し、国家の安全保障さえも脅かされてしまいます。これらの懸念を未然に防ぐために技術情報の管理に対する取組が必要です。
画像の出典:技術流出防止管理説明会資料
技術情報流出のイメージ図
令和2年度については、以下の3種類の説明会を開催します。
また、一部の説明会終了後、中小企業等の皆様を対象に安全保障貿易管理体制の構築や運用改善などにかかる「個別相談会」も開催しますので、詳しくは各開催案内をご確認の上、お気軽にご参加ください。
「安全保障貿易管理に係る入門編」、「秘密情報の漏洩対策等について」そして「技術情報の管理」の三本立てで、企業の皆様が取り組むべきポイントについて具体的にご紹介する「技術流出防止管理説明会」を開催します。
安全保障貿易管理の重要性や自主的な輸出管理体制整備のポイント等について、基礎的・基本的な重要事項を中心にご理解いただけるよう、企業等向けの「安全保障貿易管理説明会」を開催します。
文部科学省と連携して、大学等を対象に、安全保障貿易管理に関する法律等規則の概要に加え、大学等における貿易管理の具体例等についてご紹介する説明会を開催します。
※集合型説明会の開催の際には、新型コロナウイルス感染の拡大防止に十分配慮しますが、今後の感染状況によっては、説明会開催の可否を検討せざるを得ない場合が考えられます。中止等の場合には、経済産業省HPに掲載いたしますので、随時ご確認をお願いいたします。
令和2年度経済産業省委託事業「安全保障貿易管理対策事業(中小企業等アウトリーチ事業)」のページ
近畿経済産業局 通商部 通商課
電話:06-6966-6034