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関西発!「Key Person Profile」を作成しました
~目の前の「もったいない」を価値あるものに変える~
担当課室:中小企業政策調査課

最終更新日:令和3年5月7日

地域の活性化に向けて、地域で展開されるプロジェクトの成功の鍵を握るのは、プロジェクトを仕掛けて牽引する「キーパーソン」と呼ばれる人たちです。

ものづくり、観光、社会サービスなど、その地域が持つ強みや特色を発掘・再発見し、さらに発展させるために、 確固たる覚悟と高い志を持った「キーパーソン」が地域に根ざしつつ、その地域では価値と気付いていないところに、外部の視点ならではの感覚と行動力で価値を見出し、 地域の人びとを巻き込みながら共にその価値を高め、広めています。

近畿経済産業局では、『関西から「キーパーソン」を考える会』(以下、「研究会」という。)を立ち上げ、地域にとって「キーパーソン」とはどのような素養を持っている人材か、 さらにそういった人材は、どのように地域で輩出されていくのか。そして、地域が「キーパーソン」とともにより良く変化するためには、どのような環境整備が必要なのか等を議論しました。

また、本研究会活動の一環として、地域で活躍する若きキーパーソン(40歳以下)を取材し、 研究会での議論も含め、冊子『Key Person Profile~目の前の「もったいない」を価値あるものに変える~』を4月21日に公表しました。

本事業では、「キーパーソン」を「地域内外の専門家人材、支援機関、民間企業等の人材を結集し、 地域活性化を実現するために中心となって活動できる人物(プロジェクトを立案し、形にできるリーダー的な人材)」と定義しています。

表紙

表紙

次代を担う「若きキーパーソン」たち

次代を担う「若きキーパーソン」たち

キーパーソンのイメージ図

キーパーソンのイメージ図

『関西から「キーパーソンを考える会」』の議論テーマ

第1回研究会(令和2年12月)

地域毎に異なる地域活性化のゴール。そのゴールに向け、それぞれのキーパーソンの人生経験の中で、現在の活動に活かせていることは、どんな経験?

第2回研究会(令和3年1月)

(1)地域活性化に必要なキーパーソン像とは?(10の要件・要素)

(2)若きキーパーソンは誰だ?

第3回研究会(令和3年3月)

(1)キーパーソンが地域で活躍するためには?(受け入れ側の課題、協力体制等)

(2)今後、地域で新たなキーパーソンを生むためには?


本研究会でのディスカッションをもとに、図1のようにキーパーソンに求められる要件・要素を4つのファクター、10の項目にまとめて整理しました。

キーパーソンは、地域との深い結びつきを出発点として、地域を活性化に導くビジョンを描き、示しながら、地域プロジェクトを推進し、その力を加速させていきます。 そして、地域内外の人びとを巻き込み、拡げながら、地域の持続的な発展へとつなげていきます。

特に研究会メンバーからは、「キーパーソン」に重要な要件として、「地域のもったいないを感じられる人」だという意見がありました。

自然、文化、技能、技術、伝統、言語など、長い年月をとおして築きあげられたその地域の価値が、今、忘れられ、捨てられようとしています。 近い未来、無くなってしまうかもしれない地域の貴重な価値。それらを目の前にした現状を「もったいない」と感じる感覚と、 それを活かし、残し続けていくことの価値を理解できることこそが、キーパーソンの最も重要な要件ということです。

また、各セクターの言語を理解し、翻訳し、伝えられる力が重要という意見も多くありました。プロジェクトを進めていく上で、キーパーソンは様々な立場の方と関わる必要があります。 地域住民、商工業者、技能伝承者、自治体など、異なるセクター間では、往々にして異なる言語(言葉という意味ではなく、長年にわたって地域で受け継がれている考えや言葉の裏側にある思い等をいう。)が使われます。 キーパーソンはこの言語を理解し、翻訳して人々に伝えられる、複数の立場に立ちながら実践することも重要です。


【図1】キーパーソン10の要件・要素

【図1】キーパーソン10の要件・要素


また、図2のようにキーパーソンが地域で活躍し、地域で新たなキーパーソンを生み出すためには、キーパーソンを受け入れる側の姿勢や体制も重要な事柄です。 そこで、受け入れる地域側に求められることについての対応も整理しました。

市町村など、行政が中心となってキーパーソンを応援する仕組みづくりに取り組んでいる地域や、行政職員自らがキーパーソンとなって、積極的に取り組みを行っている地域もあります。

他方、行政には、地域が抱える課題への意識づけや活性化に取り組んでいるキーパーソンの活動を地域住民にしっかりと伝え、地域が一体となってキーパーソンの活動を理解し、支援を行っていく必要性も指摘されました。

このプロセスでは、他地域のキーパーソンや志のある行政職員、異業種の人々との人的ネットワークにより、その活動の意義が再発見され、一地域の取り組みが大きな渦となっていくことも少なくありません。

キーパーソンの考えは、従来の地域の考えとは少しずれがあるかもしれません。しかし、時間をかけ、徐々に互いが理解し合うことにより、 キーパーソンと地域は、共通のゴールに向かって確かな歩みを進めることが可能になるものと考えます。

ディスカッションの中では、「地域内の考えも画一的、同質的なものではない。都会的な考え方から地方的な考え方までグラデーションでつながっている。価値観のずれに戸惑う時期はどうしてもある。 そんなときは、自分の考え方に最も近い、地域の一つ内側の人にアプローチする。」というように、キーパーソンが地域に入り込み、溶け込んでいくためのポイントや、 「間に良き理解者となり外部と内部をつなぐ「トランスレーター」的な役割を担う人がいて、場を用意してくれた。」など、地域の内外を繋ぐ役割の人が重要であるとの意見もありました。


【図2】地域は、キーパーソンとどう向き合うべきか?

【図2】地域は、キーパーソンとどう向き合うべきか?


研究会では、図3のように、次世代の関西を創る「若きキーパーソン」を発掘し、彼らが進めているプロジェクトやストーリー、成功の鍵、地域への波及効果等をヒアリングし、とりまとめました。


【図3】若き「キーパーソン」紹介記事の例

【図3】若き「キーパーソン」紹介記事の例


本研究会では、地域の人びとを巻き込みながら、新しい価値を見出していく「キーパーソン」を取材しましたが、地域で活躍しているにもかかわらず、まだまだ知られていない人材が眠っていると考えています。

近畿経済産業局としては、今後も、こういった「キーパーソン」に注目し、彼らの活動を「見える化」することで、キーパーソンの役割と重要性を広く広報するとともに、 キーパーソン同士のつながりの支援や地域との共生・活性化に向けた取り組みを進めていきたいと考えています。

関連施策へのリンク

関西から「キーパーソン」を考える会

このページに関するお問い合わせ先

近畿経済産業局 総務企画部 中小企業政策調査課

電話:06-6966-6057

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