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KANSAI OPENFACTORY REPORT rec2021.
~新たなイノベーションの苗床として~
担当課室:中小企業政策調査課

最終更新日:令和3年5月7日

関西地域における「地域一体型オープンファクトリーの潮流」については、E!KANSAI 1.2月号(2021年)にてご紹介しましたが、 現在、関西各地でどのようなオープンファクトリーが取り組まれているのか、そしてそのオープンファクトリーの運営力の構成要件や生まれるイノベーションについて考察を行い、調査報告書及びPR冊子を2021年3月31日に公表しました。

表紙

表紙

各地の事例

各地の事例

調査の考察

調査の考察

調査を通じ、関西各地で継続実施しているオープンファクトリーには、図1のように5つの継続要件があると確認しました。こうした地域の取組をフォーカスすると、特定人物(キーパーソン)が注目されがちですが、 キーパーソンと共に自発的な行動を積極的に行うCO-LEADER※達が存在し、そして地域や人々の「想い」を「イーブン」な立場で「楽しみ」ながら、「見せる・繋ぐ場」を共有しているという特徴がありました。

※CO-LEADER:キーパーソンと一緒にオープンファクトリーの企画・運営を担う中核的存在

【図1】オープンファクトリー 5つの継続要件

【図1】オープンファクトリー 5つの継続要件

また、各地の取組の特徴を捉える指標として、6つのパラメータも明らかにしました(図2参照)。 留意点として、各項目の善し悪しで優劣を決めるものではありませんが、各地でそれぞれのパラメータが相互に影響・循環することで量的な拡大(=成長)と質的な向上(=発酵)していることが確認されました。

【図2】 オープンファクトリーの特徴を捉える6つのパラメータ

【図2】 オープンファクトリーの特徴を捉える6つのパラメータ

また、ここから生まれるイノベーションを整理していく中で、キーワードとして見えてきたのが「サードプレイス」※です。
  ※サードプレイス…アメリカの社会学者であるレイ・オルデンバーグが提唱。家や職場、学校では無く、あくまで個人として自由に活動できる領域を指す。

地域一体型オープンファクトリーの中で繰り広げられる出会いや交流を繰り返すことは、既存の業務領域やネットワークとは異なる新しいフィールドを獲得できる場となり、これが新たなイノベーションを創出する「サードプレイス」として機能していることが分かりました。 そしてこのサードプレイスとしての躍動が、外部資源と共創する可能性を広げています。

【図3】オープンファクトリーの効果

【図3】オープンファクトリーの効果と共創相手としてのサードプレイス

地域一体型オープンファクトリーの多くはまだまだ広く一般に認知されているものではありません。ただし、こうした動きに大企業をはじめとした外部資源が注目しはじめ、「共創相手」として捉え始めている兆しがあります(図3参照)。

近畿経済産業局としては、今年度「2つの方向性」で地域一体型オープンファクトリーの動きを支援して参ります。

ひとつは【地域(産地)間連携】です。各地で独自に凝らされた工夫ある取組は、他地域においても参考にする価値があります。 「グッド・イミテーション」をひとつのキーワードとして、地域間の共有機会創出と新たな新規プレイヤーにも適用可能な「手法の共有」に着眼し、さらなる活性化に取り組んでいきます。

もうひとつは【外部リソース連携】です。地域一体型オープンファクトリーは、外部から見れば様々な特徴や魅力を持つ中小企業の集合体です。 他社と差別化することができる高い品質や技術力を持つ企業もあれば、尖ったブランドイメージや産地・商品のストーリーを背負った魅力的な製品も存在します。 大企業をはじめとする外部リソース(サードプレイス)が、コラボレーション・パートナーを探す場としても、オープンファクトリーは非常に魅力的であると言えます。 こうした「場」と企業の出会いの機会を創出する「テクニカル・ビジット」をキーワードとし、各地の新たなイノベーションの苗床として出会いを創出する形の支援に取り組みます。

2021年度も新たに多くの地域一体型オープンファクトリーが生まれる予定です。
 しかし留意して頂きたいのは、「オープンファクトリー」はあくまで「手段」であって「目的」ではありません。また地域で価値を生み出しているのは「ファクトリー(工場)」だけではなく、その地域が育んできた「価値の作り手」であることを再認識することが重要です。
 近畿経済産業局は「オープンファクトリーは人づくり」を合言葉に、改めて地域を見直し、活性化させる手法として取り組んで参りますので、今後も関西エリアの取組にご注目ください。

関連施策へのリンク

関西における地域一体型オープンファクトリー

このページに関するお問い合わせ先

近畿経済産業局 総務企画部 中小企業政策調査課

電話:06-6966-6057

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