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製造3分野における特定技能外国人材制度
外国人材の活用に向けて
担当課室:国際事業課

最終更新日:令和3年9月1日

企業の人材不足対策として外国人材を活用する特定技能外国人材制度が始まって、2年余りが経過しました。皆様の周囲でも、特定技能外国人材の受入れを始めたという企業が増えてきているのではないでしょうか? 現在の受入れ状況や受入れ要件、留意点をご紹介します。

1.「特定技能外国人材」とは?

特定技能外国人材とは、一定の専門性・技能を有し、企業が即戦力として活用できる外国人材です。 2019年4月に「特定技能」という新しい在留資格が創設され、人手不足が深刻な14の特定産業分野(※1)に限って受入れが認められました。 経済産業省では、14分野のうち、「素形材産業」「産業機械製造業」「電気・電子情報関連産業」の3分野(「製造3分野」)を所管しています。

(※1)介護、ビルクリーニング、素形材産業、産業機械製造業、電気・電子情報関連産業、建設、造船・舶用工業、自動車整備、航空、宿泊、農業、漁業、飲食料品製造業、外食業


特定技能外国人材を活用するメリットは、何と言っても即戦力を期待できる点です。製造3分野においては、現状、技能実習を修了して資格取得するルートがほとんど(※2)で、技能実習で修得した技術を元に、より高度な業務に従事することが可能です。
一方、特定技能として働けるのは通算5年までという上限があり、日本人と同等以上の給与での直接雇用や生活面も含めた支援が求められ、他社への転職も可能となっていますので、ご注意ください。

(※2)特定技能になるためには技能試験と日本語試験に合格する必要がありますが、技能実習2号を良好に修了した者は両試験が免除されます。


2.現在の受入れ状況

2021年3月末現在の特定技能の受入れ人数は、全14分野で2万2,567人、うち製造3分野は4,600人で、全体の2割を占めています。
 製造3分野について詳細を見ると、国籍別ではベトナムが6割を占め、インドネシア、中国、フィリピンと続いています。これは技能実習生の国籍別状況を反映していると言えるでしょう。 都道府県別では、愛知県を筆頭に、2位に大阪府、3位に兵庫県が入っており、近畿2府5県で全国の2割を占めています。年齢では、18~29歳が66%、30~39歳が32%となっており、性別では男性が約7割を占めています。

分野別受入れ状況

分野別受入れ状況

製造3分野の国籍別受入れ状況

製造3分野の国籍別受入れ状況

※ペルーとバングラディシュも若干名の実績あり。


製造3分野の都道府県別受入れ状況(上位5府県と近畿地域) (単位:人)
順位 都道府県 製造3分野
合計
素形材産業 産業機械
製造業
電気・電子
情報関連産業
1 愛知県 802 375 272 155
2 大阪府 373 120 228 25
3 兵庫県 311 40 157 114
4 岐阜県 270 138 99 33
5 群馬県 238 78 115 45
18 京都府 82 9 68 5
20 滋賀県 72 6 49 17
25 福井県 41 16 9 16
33 奈良県 20 12 8 0
34 和歌山県 19 8 9 2
近畿計 918 211 528 179
全国合計 4,600 1,669 1,937 994

出典:出入国在留管理庁「特定技能1号在留外国人数(令和3年3月末現在)」を元に作成。


3.特定技能外国人材を受け入れる要件

特定技能外国人材を受け入れるには、まず最初に、自社が特定産業分野に該当することを確認する必要があります。 この点は厳密に審査されますので、自社の日本標準産業分類番号を特定し、以下の表の上段「受入れ企業側」に列挙されているかどうかご確認ください。 技能実習生を受け入れていても、製造3分野のいずれかの事業を行っていなければ、特定技能に移行することはできません。
 次に、受け入れたい人材の業務区分を確認してください。その業務区分が各分野の下の表「外国人側」に列挙されていれば、特定技能として受入れが可能です。

製造3分野における分野と業務区分の対照表

製造3分野における分野と業務区分の対照表

4.受入れ後の留意点~外国人材の活躍に向けて~

特定技能外国人材に限りませんが、雇用した外国人社員に存分に活躍してもらうためには、適切な受入れ体制を整えることが重要です。 それは同時に、日本人社員にとっても職場環境の改善につながります。以下は、受入れ企業が実際に工夫されている一例です。是非参考にしてください。

  • 母国語マニュアルを作成。工場内の掲示も母国語を併記。
  • 社内で日本語勉強会を開催。業務と生活の両方で使える表現を。日本語能力試験の合格者には手当てを支給。
  • 日本人社員側も外国人社員の出身国の文化や考え方を理解し、わかりやすい日本語を話す努力を。双方から寄り添うことが重要。
  • “時間を守る”、“失敗は隠さず報告する”など、重要なルールはきちんと教える。
  • 外国人も一人一人違う。面談等で本人の希望や目標を確認し、モチベーションを高める。
  • 宗教面の配慮も(社員食堂のメニュー、礼拝場所の設置)。
  • 一時帰国についてルールを定める。
  • バーベキュー大会や忘年会等、社内交流の機会を提供。地域住民への配慮も。
  • 工場の美化、清潔な寮を用意。

また、「日本人社員も外国籍社員も 職場でのミスコミュニケーションを考える」動画教材及び学びの手引きも参考にして下さい。

製造3分野の技能試験は国内外で実施しており、今後、試験合格を経て特定技能になるルートも出てくると思われます。 オンラインセミナーも随時開催していますので、ご関心のある方は、是非特定技能外国人材制度(製造3分野)ポータルサイトをご覧ください。
(「特定技能」の在留資格を得るには、「製造業特定技能外国人材受入れ協議・連絡会」に加入した上で、出入国在留管理庁への申請が必要です。審査に一定の期間を要しますので、余裕をもってご準備ください)


関連施策へのリンク

製造業における特定技能外国人材について(簡易版)

特定技能外国人材制度(製造3分野)ポータルサイト(制度説明資料、受入れ事例紹介、FAQ、セミナー・試験情報等)

このページに関するお問い合わせ先

近畿経済産業局 通商部 国際事業課

電話:06-6966-6032

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