トップページ > 広報誌・E!KANSAI > 2022年1・2月号 特集

関西におけるイノベーション創出活動の深化に向けて
オープンイノベーションについて考えてみませんか!
担当課室:イノベーション推進室

最終更新日:令和4年1月4日

はじめに

オープンイノベーションとは、自社が保有する経営資源や技術だけでなく、社会から幅広く技術やアイデアなどを取り入れることで、革新的なビジネスやサービスを創出する手法です。
 デジタル化の進展等による国内外における急激な情勢変化や、新型コロナウイルス感染症の世界的な蔓延によりウィズコロナ/ポストコロナ時代に求められる構造転換への対応、我が国が目指す社会(Society 5.0)の実現に向け、 これまでとは異なる多様なニーズに対してスピーディーな対応が求められる中、1社単独で応えていくには限界があり、オープンイノベーションの推進がますます重要になってきています。
 こうした中、大学や研究機関等の「知の集積」及びオンリーワンやニッチトップの技術等を有する「産業の集積」に恵まれた関西地域では、産学連携や産産連携といったオープンイノベーションを促進し、 イノベーションを創出するための様々な取組が進められています。

産学融合拠点について

これまでの産学連携は、大学の個別研究者やTLO、産学連携本部を通じた個別シーズの橋渡しが中心でしたが、 今後の産学連携では、大学と産業界が、役割分担論を超えて、人材やアイデアの流動性を高め、一体的・融合的に研究開発・人材育成を行う産学連携の新たなステージ(産学連携3.0「産学融合」)の取組を創出していくことが必要です。

「産学連携の変遷」(経済産業省作成資料)

「産学連携の変遷」(経済産業省作成資料)


そこで、経済産業省では、令和2年度から府県域を超えた広域な地域ブロックにおいて、 複数の大学や企業、経済団体、金融機関、地方自治体などによるネットワーク創設を支援し、産学融合による研究開発・事業創出の取組を加速化するため、 「産学融合先導モデル拠点創出プログラム」を実施しています。
 全国で3つのプログラムが採択され、関西エリアからは、令和2年9月に「関西イノベーションイニシアティブ」(略称:KSII)が採択されました。京都大学、大阪大学、神戸大学など、関西の22大学等のほか、 関経連、同友会、商工会議所等の支援組織、自治体など合計68機関が参画しています(令和3年11月時点)。
 KSIIでは、ゼブラ企業(持続可能な成長により地域の社会課題を解決するベンチャー企業)の創出を目指し、大学発シーズマッチングによる産学共創の取組や、大学と産業界をつなぐイノベーター人材育成のプログラムの組成などに取り組んでいます。

「産学融合先導モデル拠点創出プログラムに採択されたKSIIの概要」

「産学融合先導モデル拠点創出プログラムに採択されたKSIIの概要」

J-Innovation HUBについて

また、経済産業省では、企業ネットワークのハブとして活躍している産学連携拠点を評価し、 地域オープンイノベーション選抜拠点(J-Innovation HUB)として、 これまでに17の大学を選抜していますが、そのうち関西からは6大学が選抜されています。
 海外・国内グローバル企業との産学官連携活動を積極的に行い、今後の更なる海外展開を目指している拠点として、京都大学バイオナノマテリアル共同研究拠点、 大阪大学フレキシブル3D実装協働研究所、大阪大学核物理研究センター、神戸大学先端膜工学研究センターが選抜されるとともに、地域の課題解決や地域経済の振興等を目指し、 地域の企業や地方公共団体との産学官連携活動を積極的に行っている拠点として、福井大学産学官連携本部、京都先端科学大学が選抜されています。

「J-Innovation HUB(地域オープンイノベーション拠点選抜制度)の概要」

「J-Innovation HUB(地域オープンイノベーション拠点選抜制度)の概要」(経済産業省作成資料)

「関西・共創の森」について

近畿経済産業局では、令和2年7月に「関西・共創の森」というプラットフォーム(INPIT、産総研、NITE、NEDO、JETRO、中小機構、JST、当局の8機関が参画)を設立しました。 参画8機関の支援施策やネットワークを連携させ、社会課題解決に向けたイノベーション創出を支援しています。

「関西・共創の森」リーフレット

「関西・共創の森」リーフレット

その一例として、令和2・3年度と続けて「NEXT関西イノベーション・マッチング」を開催し、オープンイノベーションに取り組む大学・研究機関、企業によるピッチを実施しました。 今年度は、2025年の大阪・関西万博も意識した「カーボンニュートラル」及び「ヘルスケア」に関する技術シーズ・ニーズについて13企業・大学から発表いただき、 ピッチ後には、ピッチ登壇者とイベント参加者との個別面談会を実施するなど、協業等がスムーズに進むよう、「関西・共創の森」参画機関が適宜、事業化・事業拡大に向けたサポートを行っています。 また、同イベントにおいて、オープンイノベーションに取り組む意義やその具体的事例、知財面での留意すべきポイントなどについて有識者に講演いただくなど、オープンイノベーションに係る情報提供や機運醸成などにも取り組んでいます。
 さらに、イノベーション創出に取り組む企業等に対して「関西・共創の森」8機関が提供できる支援メニューについて、 取組のフェーズ(外部連携先の探索段階、研究開発段階、事業化・事業拡大段階等)ごとにわかりやすく整理しているところです。取りまとめ後には公表する予定です。

関西地域における更なるイノベーション促進に向けて

令和3年6月に経済産業省において取りまとめた「スマートかつ強靱な地域経済社会の実現に向けた研究会」報告書においては、今後の地域経済産業政策が目指すべき方向性の1つとして、 「地域における価値創出に向けた取組(地域イノベーション)の促進」が挙げられています。 製品やサービスの付加価値を生み出す源泉が従来の「モノ」から「コト」「経験」に移行しつつある中で、SDGsをはじめ環境や社会課題、オリジナルな地域の特性・課題への共感が、価値の源泉になると指摘されています。
 また、令和2年6月の産業構造審議会 産業技術環境分科会 研究開発・イノベーション小委員会の中間とりまとめ2020「未来ニーズから価値を創造するイノベーション創出に向けて」においても、 新型コロナウイルスの世界的感染拡大による経済活動の停滞、構造変化による新たなパラダイムに直面する中で、長期的視点に立ち、未来のあるべき姿を主体的に構想し、それを実現するイノベーションに、産学官の総力を結集し、 迅速に取り組むことが必要と指摘されています。
 近畿経済産業局では、こうした大きな社会変化をチャンスと捉え、イノベーション創出に果敢にチャレンジする企業の取組を後押しすべく、「関西・共創の森」参画機関やKSIIの取組とも連携しながら、 関西地域におけるイノベーション創出活動の深化に向けて、マッチング機会の提供や、関係機関の支援策、ノウハウ、ネットワーク等を結集させることにより、地域企業の皆様のイノベーション創出や価値共創の取組を支援してまいります。

関連施策へのリンク

産学官連携の推進

関西・共創の森の取組み

このページに関するお問い合わせ先

近畿経済産業局 地域経済部 イノベーション推進室

電話:06-6966-6013

他の記事を読む