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第6次エネルギー基本計画について
担当課室:資源エネルギー環境課

最終更新日:令和4年3月1日

1. 第6次エネルギー基本計画の全体像

エネルギー政策の基本的な方向性を示すために政府が策定する「エネルギー基本計画」。国内外の情勢や日本のエネルギー需給構造が抱える様々な課題を踏まえて検討が進められ、昨年10月に「第6次エネルギー基本計画」が閣議決定されました。
 この計画の大きなテーマは2つあります。ひとつは、2020年10月に表明された「2050年カーボンニュートラル」や、2021年4月に表明された「2030年度に温室効果ガス排出を46%削減(2013年度比)することを目指し、さらに50%高みに向け挑戦を続ける」という野心的な削減目標の実現に向けた、エネルギー政策の道筋を示したものとなっています。
 もうひとつは、日本のエネルギー需給構造が抱える課題の克服です。安全性の確保を大前提に、気候変動対策を進める中でも、安定供給の確保やエネルギーコストの低減を目指すというエネルギー政策の基本方針「S+3E(安全性+エネルギーの安定供給、経済効率性の向上、環境への適合)」に向けた取り組みを進めることが示されています。
 この2つのテーマを軸に、(1)東京電力福島第一原子力発電所の事故後10年の歩み、(2)2050年カーボンニュートラル実現に向けた課題と対応、(3)2050年を見据えた2030年に向けた政策対応 の各パートから構成されています。

2. 各パートの概要

(1)東京電力福島第一原子力発電所の事故後10年の歩み

東京電力福島第一原子力発電所事故を含む東日本大震災から10年を迎え、事故の経験、その反省と教訓を肝に銘じて取り組むことは、日本のエネルギー政策の原点です。まずは特定復興再生拠点区域の避難指示解除に向けた環境整備や、特定復興再生拠点区域外について避難指示解除の取り組みを進めます。また、「福島新エネ社会構想」に基づいた取り組みの加速、東京電力福島第一原子力発電所の廃炉の2041~2051年までの廃止措置完了を目指すこと、ALPS処理水の処分方法等について示されています。

(2)2050年カーボンニュートラル実現に向けた課題と対応

「2050年カーボンニュートラル」の実現には、温室効果ガス排出の8割以上を占めるエネルギー分野の取組が重要です。
 ものづくり産業がGDPの2割を占める我が国の産業構造や自然条件を踏まえても、その実現は容易なものではなく、実現に向けては産業界、消費者、政府など国民各層が総力を挙げて取り組むことが必要です。
 電力部門では、再エネや原子力などの実用段階にある脱炭素技術を活用し着実に脱炭素化を進めるとともに、水素・アンモニアを使った発電や、排出されるCO2を回収・利用・貯留する技術「CCUS」、「カーボンリサイクル」による炭素貯蔵・再利用を前提とした火力発電などのイノベーションを追求していきます。
 非電力部門は、脱炭素化された電力による電化を進め、高温の熱が必要な産業など電化が難しい部門については、水素や合成燃料などを活用して脱炭素化をはかります。とくに産業部門では、脱炭素イノベーションを我が国の競争力強化につなげるためにも、グリーンイノベーション基金などを活用して総力を挙げて取り組むことが必要です。また、最終的にCO2の排出が避けられない分野は、DACCS(大気中にすでに存在するCO2 を直接回収して貯留する技術)やBECCS(バイオマス燃料の使用時に排出されたCO2を回収して地中に貯留する技術)、森林吸収源などにより対応します。
 エネルギー政策を進める上では、安全性を前提とした上で、エネルギーの安定供給を第一とし、経済効率性の向上による低コストでのエネルギー供給を実現し、同時に、環境への適合を図るS+3Eの大原則が重要であり、S+3Eの実現のため、最大限の取組を行うことが求められます。カーボンニュートラルを目指す中にあっても、安全の確保を大前提に、安定的で安価なエネルギー供給を確保することは重要であり続けます。こうした観点から、再エネ、原子力、水素、CCUS、カーボンリサイクルなどあらゆる選択肢を追求していきます。

(3)2050年を見据えた2030年に向けた政策対応

2030年度の新たな削減目標の実現を目指す中にあってもS+3E のバランスをとり続けていくことは最重要課題です。2030年まではすでに10年を切っているため、今ある技術を最大限活用することが求められます。

主なエネルギーの対応策は以下の通りです。

再生可能エネルギー

S+3Eを大前提に、再エネの主力電源化を徹底し、再エネに最優先の原則で取り組み、国民負担の抑制と地域との共生を図りながら最大限の導入を促します。

原子力発電

いかなる事情よりも安全性をすべてに優先させ、国民の懸念の解消に全力を挙げる前提の下、原子力規制委員会により新規制基準に適合すると認められた場合には、その判断を尊重し、原子力発電所の再稼働を進めます。その際、国も前面に立ち、立地自治体など関係者の理解と協力を得るように取り組みます。

火力発電

安定供給を大前提に、再生可能エネルギーの瞬時的、継続的な発電電力量の低下にも対応可能な供給力を持つ形で設備容量を確保しつつ、できる限り電源構成に占める比率を引き下げます。

水素・アンモニア

カーボンニュートラル時代を見据え、水素・アンモニアを新たな資源として位置づけ、社会実装を加速していきます。このため、⻑期的・安定的かつ⼤量に供給するサプライチェーンをつくり上げるとともに、利用も拡⼤し、普及に取り組みます。

水素ステーション関西国際空港© 岩谷産業株式会社

水素ステーション関西国際空港©岩谷産業株式会社

草津拠点RE100化ソリューション実証施設完成イメージ©パナソニック株式会社

草津拠点RE100化ソリューション実証施設完成イメージ©パナソニック株式会社


また、需要サイド、つまり私たち国民一人ひとりの省エネへの取り組みも重要なものとして示されています。省エネ技術の開発や導入支援の強化、2030年度以降に新築される住宅や建築物の省エネ性能引き上げ、電動車の推進やAIを活用した高効率な貨物輸送システムの構築などを目指します。


3. 2030年度におけるエネルギー需給の見通しのポイント

また、今回のエネルギー基本計画の見直しに伴い2030年度のエネルギーミックスも見直されました。これは、2030年度の新たな削減目標をふまえ、徹底した省エネや非化石エネルギーの拡大を進める上での需給両面におけるさまざまな課題の克服を野心的に想定した場合に、どのようなエネルギー需給の見通しとなるのかを示すものです。
 ただし、施策の実施にあたっては、安定供給に支障が出ることのないよう、施策の強度、実施のタイミングなどは十分考慮する必要があります。たとえば、非化石電源が十分に導入される前の段階で、ただちに化石電源の抑制策を講じることになれば、安定供給に支障が生じかねないためです。
 新たなエネルギーミックスのポイントは以下の通りです。

  • 省エネについては、2030年度の省エネ目標を従来から2割増に
  • 再エネは、2030年度の発電比率について、現在の導入割合から倍増する目標を設定
  • 火力については、安定供給を大前提に、できる限り電源構成に占める発電比率を引き下げ
  • 原子力については、これまでのエネルギーミックスで示した20~22%程度を見込む
  • 水素・アンモニア発電については、新たに2030年度の電源構成の1%をまかなう目標を新設

2030年度の新たな削減目標はこれまでの目標を7割以上引き上げるもので、その実現は容易なものではありませんが、エネルギーミックスの実現に向けて、あらゆる政策を総動員し、全力で取り組みます。

電源構成 出典:資源エネルギー庁WEBサイト

電源構成
出典:資源エネルギー庁WEBサイト


関連施策へのリンク

資源エネルギー庁「エネルギー基本計画について」

2050年カーボンニュートラルを目指す 日本の新たな「エネルギー基本計画」

このページに関するお問い合わせ先

近畿経済産業局 資源エネルギー環境部 資源エネルギー環境課

電話:06-6966-6041

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