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「Key Person Profile2」~小さくてもいいからとりあえずやってみる~
キーパーソン人材と共働して地域活性化を目指すために
担当課室:中小企業政策調査課

最終更新日:令和4年9月1日

地域でプロジェクトを立案し形にできるリーダー「キーパーソン」

人口減少、少子高齢化が進む中で、地域における住民サービスの縮小に伴い、地域課題や社会課題が増加しています。一方、都市部では過度な人口流入に伴うインフラサービスの不足や地域コミュニティの弱体化に起因する多様な課題に直面しています。こういった様々な地域課題の解決に向けて、自治体だけではなく、民間あるいは地域住民自身が中心となって、各地でコミュニティの形成や再生、地域資源を活用した地域ブランドの向上、産業振興・雇用の創出、生活インフラの向上などを目指した取り組みが進められています。
 実は、こうした活動の中心には「キーパーソン」と呼ばれる人の存在があります。彼らは地域の実態に合わせ、実際に地域に入り込みながらプロジェクトを企画・運営するなど、地域活性化において大きな役割を果たしています。

(出所)近畿経済産業局作成「Key person Profile~目の前の「もったいない」を価値あるものに変える~」から抜粋

(出所)近畿経済産業局作成「Key person Profile~目の前の「もったいない」を価値あるものに変える~」から抜粋

そのようなキーパーソンがもつ役割やその人がもつ資質を見える化しようと、近畿経済産業局では令和2年度に、多方面で地域活性化に貢献されている「キーパーソン」を集めた「関西からキーパーソンを考える会」という研究会を開催し、議論を重ねました。
 そこで見えてきたのは、キーパーソンの資質として、「目の前の地域の現状を『もったいない』と感じられるか」、つまり、この地域の資源や文化、伝統がなくなってしまうことを「もったいない」と思う感覚が大変重要ではないか、ということでした。こういった意見や議論を踏まえ、当局では地域課題の解決や地域活性化に取り組むキーパーソンに不可欠な10の要件・要素を整理し、令和3年3月に「Key Person Profile」として取りまとめを行いました。

(出所)近畿経済産業局作成「Key person Profile~目の前の「もったいない」を価値あるものに変える~」から抜粋

(出所)近畿経済産業局作成「Key person Profile~目の前の「もったいない」を価値あるものに変える~」から抜粋

関西からキーパーソンと考える 次世代の地域活性化セミナー(全3回)

令和3年度は、キーパーソンがより地域で活躍するために、「受入れ側」である地域の要素や役割について、地域とキーパーソンを繋ぐコネクターたる自治体職員にフォーカスし、キーパーソンと一緒に考えるオンライントークイベントを全3回にわたり実施しました。
 初年度に実施した研究会は非公開で行ったため、せっかくの熱量を今度はたくさんの方々に知っていただきたいとの思いから、公開によるセミナーとしました。全体を通したファシリテーターとして、株式会社GIVE&GIFT代表取締役の中川 悠氏をお迎えし、キーパーソンと共に地域活性化を推進するために必要なことについてディスカッションを進めました。
 全回を通して総勢9名のキーパーソンにご登壇いただき、中でも第3回では、自治体に所属する2名の現役職員もスピーカーに迎え、「地域にキーパーソンが入ったときに、自治体側としてどうすればキーパーソンの能力を最大限に発揮させることができるのか」をテーマにディスカッションを行いました。

(出所)近畿経済産業局作成「Key person Profile2~小さくてもいいからとりあえずやってみる」から抜粋

(出所)近畿経済産業局作成「Key person Profile2~小さくてもいいからとりあえずやってみる」から抜粋

キーパーソンが地域と共働していくために

キーパーソンの強みは、地域内外で関係者を巻き込みながら、地域で事業を作る力があることです。彼らは地域に「熱量のある人」を見つけ、火種をまくことによって地域の人から内発性を導き出したり、地域に足りていない人材や課題を見つけ、自身のみならず、それを解決できる人材を外部から連れてきたりすることもできます。
 そんな彼らでさえ、地域に飛び込む際には、移住者であることが多いため「外から来た」「初めてのもの」に対して、地元の方からの信用度が低いことが一番の壁となっています。また、地縁・人縁がないことから、行政や地元のキーマンもわからず、戸惑うことが多いそうです。 役所に行っても始めのうちは会話にならないことが多いそうで、行政の役割、動き方、意思決定の所在などもなかなか一目では分からず、役所に毎週出入りする中、積極的に挨拶やたわいのない会話を重ね、信頼関係を築きながらわかっていったという方もおられました。また、行政職員もまちの一員なので、役所外で出会うこともあり、そこで地域への熱い思いを共有するうち、関係性が広がることもあります。


地域がキーパーソンを受入れ、共働していくためには、キーパーソンや民間側と、自治体側の双方の能力の違いや役割を意識し、明確にしておくことが重要です。
 キーパーソンは事業を作り出すことや利益をあげることなどビジネスのプロですが、行政は比較的ビジネス領域は苦手としています。例えば、行政は作った施設の管理・運営は得意ですが、経営は不得手といった具合です。修繕はできますが、投資に回すという考え方をなかなか持てません。一方、キーパーソンを受け入れて共に活動を進める際には、ルールや制度の創設・改良をすることで、支援体制を整えることができます。また、まちの文化・風土や人間関係等も理解しているため、地域内で誰に話を持っていったら良いのか、どの人を繋げたら良いのかなど、肌感覚で動くこともできます。
 行政の役割は、キーパーソンと一緒に地域ビジネスの礎を築き、地域に溶け込んで活動している民間などのプレイヤーが継続して自走できるよう、後押しすることです。決して行政が依頼主でキーパーソン側が委託先という関係ではなく、最初の段階から「一緒にやる」、事業が進む中でも「居合わせる」こと。そうすることで、持続性・継続性を持ったビジネスの展開を間近で体感することができ、行政側にもビジネスの視点等の学びが生まれ、キーパーソンを受け入れる土壌が育まれていくのではないか、そういう熱い議論が繰り広げられました。


詳細につきましては、4月26日公表の冊子『Key Person Profile2~小さくてもいいからとりあえずやってみる~』にて、令和3年度に新たに取材した地域で活躍する若きキーパーソンのご紹介とセミナーの概要を、また、当局のMetiChannel(YouTube)でセミナー全3回分の講演とディスカッションがご覧になれます。

(出所)近畿経済産業局作成「Key person Profile2~小さくてもいいからとりあえずやってみる」から抜粋・加工

(出所)近畿経済産業局作成「Key person Profile2~小さくてもいいからとりあえずやってみる」から抜粋・加工

今後の取組み

2年間に渡り、地域の課題解決のためのヒントをキーパーソン側、自治体側双方に焦点をあて、研究会やオンラインセミナーを通じて発掘してきました。特に、「キーパーソン」が持つナレッジの共有と新たな人材発掘に向けた活動を行ってきました。今年度は、配信サイト「note」などを活用し、これらキーパーソンの活動状況がリアルにわかるサイトを作成し、関心を抱く自治体やキーパーソン等とナレッジシェアできるプラットフォームの構築をすべく検討中です。
 これら活動が、2025年大阪・関西万博に向け、全国各地のキーパーソンや地域が持つ魅力の発信につながり、地域経済活性化に貢献できることを期待しています。

(出所)近畿経済産業局作成「Key person Profile2~小さくてもいいからとりあえずやってみる」から抜粋

(出所)近畿経済産業局作成「Key person Profile2~小さくてもいいからとりあえずやってみる」から抜粋

関連施策へのリンク

関西から「キーパーソン」を考える会

近畿経済産業局チャンネル(YouTube)

このページに関するお問い合わせ先

近畿経済産業局 総務企画部 中小企業政策調査課

電話:06-6966-6057

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