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【アンケート調査結果】スタートアップ約300社に再チャレンジについて聞いてみた。

最終更新日:令和7年5月30日

2023.05.18

【アンケート調査結果】スタートアップ約300社に再チャレンジについて聞いてみた。

再チャレンジ経験のある起業家の9割が「再チャレンジして良かった」と回答

近畿経済産業局では全国、全業種のスタートアップ起業を対象に「スタートアップ起業家の再チャレンジに関する実態調査」を実施しました。調査では約8割のスタートアップが一般的に「失敗」を連想させるような経験をしており、再チャレンジ経験がある起業家の9割が再チャレンジして良かったと感じていることが明らかになりました。

①失敗は誰にでもある!~スタートアップ起業家の80%以上が失敗の経験あり~

影響が大きかった失敗としては「資金繰りの悪化」「外部環境の変化への対応」が多く、倒産・廃業を経験した企業は8社だった。

②再チャレンジしたことに悔い無し!~再チャレンジ経験のある起業家の9割が再チャレンジして良かったと回答~

失敗をしてもまだチャンスはあり、一歩を踏み出すことの大切さが明らかに。

③一念岩をも通す!~再チャレンジに成功した理由で最も多かった回答が「一貫した信念を持った取り組み」~

一度起業を経験したアドバンテージも再チャレンジ成功のカギになっている結果に。

④再チャレンジがしやすい環境を整備していくための課題~再チャレンジ起業家の7割以上が公的支援の活用無し~

公的支援を利用「しなかったのか」「できなかったのか」は明らかではないものの、より使いやすい公的支援が必要だと考えられる。

調査概要

調査タイトル:スタートアップ起業家の再チャレンジに関する実態調査
調査方法:郵送及びWebによるアンケート調査
調査期間:2023年1月16日~2023年2月17日
調査対象:全国、全業種のスタートアップ(※) 2,000社
有効回答数:328社(回収率:4%)
調査委託先:株式会社帝国データバンク

(※)本事業におけるスタートアップ企業は以下の項目全てに該当する企業としました。
・革新的なイノベーションがある(そのための資金調達を行っている)
・短期間での成長がある(直近2期連続増収)
・IPO/売却を目標としている(出口戦略がある)

調査の理由

近畿経済産業局では、「起業家が起業家であり続けられる環境づくりを、関西から」をコンセプトに、起業家等が失敗を恐れずにチャレンジできる環境や失敗した後に再チャレンジしやすい環境を整備していくための取組を推進しています。
本調査ではスタートアップ起業家のリアルや正しい情報・データを含む報告書として取り纏め、失敗に過度にネガティブなイメージを持つ起業関心層や再起業を目指している方々に対して前向きなメッセージを提示することで、起業・再起業の後押しとなることを目指しています。

調査結果

1. 失敗は誰にでもある!~スタートアップ起業家の84.8%が失敗の経験あり~

失敗は誰にでもある!~スタートアップ起業家の84.8%が失敗の経験あり~

一般的に「失敗」を連想させるような経験の有無をアンケートしたところ、84.8%が何らかの経験ありとの回答がありました。経験内容としては、「資金繰りの悪化」が最も多く、次いで「外部環境の変化への対応」、「不良債権の発生」と続きました。

一般的に「失敗」を連想させるような経験の有無をアンケートしたところ、84.8%が何らかの経験ありとの回答がありました。経験内容としては、「資金繰りの悪化」が最も多く、次いで「外部環境の変化への対応」、「不良債権の発生」と続きました。

2. 再チャレンジしたことに悔い無し!~再チャレンジ経験のある起業家の9割が再チャレンジして良かったと回答~

再チャレンジ(「事業に失敗した後、「事業転換」「事業再生」「再起業」)の経験がある企業は13.6%。

再チャレンジした企業のうちの90.0%が再チャレンジしてよかったと回答しました。

再チャレンジの内容としては「事業転換」55.8%、「再起業」32.6%、「事業再生」30.2%。

当局が定義した再チャレンジ(「事業に失敗した後、「事業転換」「事業再生」「再起業」)の経験がある企業は13.6%と少ない印象ですが、再チャレンジした企業のうちの90.0%が再チャレンジしてよかったと回答しました。再チャレンジの内容としては「事業転換」55.8%、「再起業」32.6%、「事業再生」30.2%となっており、失敗に対して早い段階で事業を見直し、事業転換という形で再チャレンジをする企業が多いことが明らかになりました。
今回の調査で、一般的に「失敗」を連想させるような経験がある企業が84.8%に上る一方で、当局が定義した再チャレンジ経験のある企業は13.6%にとどまり、大きな差があることが分かりました。これは、一般的に「失敗」を連想させるような経験であっても、起業家自身は失敗と捉えてはいないということの表れなのかもしれません。

3. 一念岩をも通す!~再チャレンジに成功した理由で最も多かった回答が「一貫した信念を持った取り組み」~

再チャレンジに成功した理由について、「最も影響が大きい理由」、「2番目に影響が大きい理由」「3番目に影響が大きい理由」という形で最大3つまで回答を求めたところ、「最も影響が大きい理由」は「一貫した信念をもった取り組み」となりました。1番目、2番目、3番目の合計でも「一貫した信念をもった取り組み」が最も多く、次いで「前の会社の経験が活きた」、「従業員の意識改革・チームワークの向上」、「前の会社の取引先との繋がり」となりました。

再チャレンジに成功した理由について、「最も影響が大きい理由」、「2番目に影響が大きい理由」「3番目に影響が大きい理由」という形で最大3つまで回答を求めたところ、「最も影響が大きい理由」は「一貫した信念をもった取り組み」となりました。1番目、2番目、3番目の合計でも「一貫した信念をもった取り組み」が最も多く、次いで「前の会社の経験が活きた」、「従業員の意識改革・チームワークの向上」、「前の会社の取引先との繋がり」となりました。
起業家自身の気持ち・メンタル面で一貫した信念を持って取り組むことが大きな成功要因であるほか、一度起業を経験したアドバンテージが再チャレンジ成功のカギとなっていることを示しています。

4. 再チャレンジがしやすい環境を整備していくための課題~再チャレンジ起業家の73.2%が公的支援の活用無し~

再チャレンジに活用した公的支援は「特になし」が73.2%と最も多い結果となりました。

再チャレンジに活用した公的支援は「特になし」が73.2%と最も多い結果となりました。本調査では公的支援を利用「しなかったのか」「できなかったのか」は明らかではありませんが、より使いやすい公的支援を設ける必要があります。

まとめ

本調査により、スタートアップ企業の多くが、一般的に「失敗」を連想させるような経験をしていることが分かりました。
当局が定義した再チャレンジの経験がある起業家は少なかったものの、再チャレンジ経験のある起業家の9割が再チャレンジして良かったと回答しており、再チャレンジしたことをポジティブに捉えています。
再チャレンジに成功した理由としては「一貫した信念をもった取り組み」が一番多く、起業家自身が強い気持ちで諦めずに挑戦することが重要と考えられます。また、一度起業した経験がアドバンテージとなり、成功に結びついていることも分かりました。
一方で、再チャレンジの際に公的支援を活用したという回答は少なく、公的機関として、支援施策を立案したり、既にある施策を必要としている人に届けたりする必要があるという課題が明らかになりました。
近畿経済産業局では、これまで再チャレンジ起業家ガイドブックを作成し、再チャレンジに関するノウハウや情報の発信を行ってきました。今後は、本サイトを活用し、支援を必要としている人に向けて、再チャレンジに関する情報をより一層発信していきます。

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