BE THE LOVED COMPANY PROJECT - 社員に、顧客に、地域に、社会に「愛される」会社になろう -
最終更新日:令和8年5月21日
日本経済は、人口減少・少子高齢化、多様な価値観による需給構造の変化をはじめ、大きな経済社会の変動に直面しています。
経済産業省では「産業構造審議会 経済産業政策新機軸部会」において、我が国経済の長期持続的な成長環境を構築すべく「国内投資拡大、イノベーション加速、国民所得向上の3つの好循環」を実現のため、地方と都会、大企業と中小企業といった格差解消を成長につなげつつ、域内需要の減少をもたらす少子化を食い止める「地域の包摂的成長」という考え方を重視しています。
その実現に向け、地域の核となる中堅・中小企業の役割に注目すると同時に、労働供給制約下における「良質な雇用」の解像度を高めることが重要です。
加えて、「中小企業政策審議会」においては、労働供給制約が進展する中で我が国経済の持続的成長を実現するためには、中堅・中小企業が付加価値の向上を通じて労働生産性を高め、「稼ぐ力」を強化するとともに、これを通じて賃上げの好循環を実現していくことの重要性が指摘されています。
そこで、近畿経済産業局では、人を価値創出の源泉・社員の幸せを最大の目的とする、即ち「人(社員)の幸せを中心に据えた経営」を「人的資本経営」のひとつの可能性と捉え、このような経営を実践し、付加価値の向上を目指す企業経営の拡大と浸透のために、令和4年度から「BE THE LOVED COMPANY PROJECT」を推進しています。
BE THE LOVED COMPANY REPORT 4.0(令和7年度) NEW
令和7年度は、これまで暗黙知的であった「人(社員)の幸せを中心に据えた経営」の実態を定性・定量の両面から捉えるために、人的資本相関可視化ツール(ver.1.0)の開発に取り組みました。
また、当該ツールを用いて、モデル企業10社を調査した結果、人・組織の「いい状態」を組成する指標(勘所)同士の相関関係が明らかになったほか、経営アウトプット指標から、労働生産性の低下や採用難などの構造的な課題から脱却している可能性が確認されました。
BE THE LOVED COMPANY REPORT 4.0(令和8年5月21日)

※令和7年度中小企業実態調査事業(良質な雇用を有する中小企業のロールモデル発掘を通じた「中小企業の人的資本経営」の推進と人的資本経営の実践に資する経営ベンチマーク指標の設計可能性検証調査(BE THE LOVEDCOMPANY PROJECT))
REPORT4.0のポイント
- 令和7年度事業のアプローチ
過年度のプロジェクトで実際の企業の経営実践から紐解いてきた「人(社員)の幸せを中心に据えた経営」に関する実証知をベースに人的資本相関可視化ツールのプロトタイプを開発し、当該ツールを用いてモデル企業の調査分析を実施。これにより、法に基づく開示義務の対象外であることなどから、これまで企業の実践に結びつきにくく、実践事例やその効果が可視化されにくい側面があった非上場の中堅・中小企業における「人的資本」に関する情報について、定性・定量の両面から可視化することに挑戦した。

- 人的資本相関可視化ツール(ver.1.0)を開発
自社の現在地を把握し、内省や対話につなげるための“道標”となることを目的として人的資本相関可視化ツール(ver.1.0)を開発しました(P17~27、および「参考_人的資本相関可視化ツール(ver.1.0)」を参照)

- モデル企業10社の共通点と多義性・多様性について調査・分析
- 開発したツールを用いて、モデル企業10社(P28参照)の協力の下、定性・定量の両面から共通点と多義性・多様性について調査・分析を行いました。
その結果、“社員サーベイ”の結果から、「組織のあり方」や「仕事のあり方」が、社員一人ひとりの幸せや成長に関わる多くの指標と広く正の相関を示すことを確認(P31~34参照)したほか、アウトプット指標においても、経済資本、人的資本の側面で、中小企業一般の値を上回っていることなどを確認(P40参照)しました。

- さらに、4社のモデル企業のサーベイ結果の概要をケーススタディとして示し、読み解き方にまで踏み込んで提示(P46~61参照)しています。

- BE THE LOVED COMPANYの伝播・浸透
本プロジェクトの価値観や調査結果について、関西から日本全国へ広く社会と共有する取組として、福岡・東京での「The MEET-UP」や、大阪での「The
DIALOGUE 4.0」を開催し、延べ190名超が参加しました(P64~83参照)。

BE THE LOVED COMPANY REPORT 3.0(令和6年度)
令和6年度は、特に「自律的に考動する人財を育む組織」という観点から調査を実施しました。今回のレポートでは、①経営者が有する「自律的に考動する人財を育む経営」の根底にある、人(社員)の人間性と能力の捉え方、②これらの会社で育まれる自律人財9名のインタビューから得た、人の「自律性」の多様性の発見(いる・なる・する)、③結果として当該人財が中核を担うことによる会社への経済的・社会的影響への連関を示した「BE
THE LOVED COMPANY MAP (愛される会社の価値観と自律的資本転換モデル)」を構築しました。
BE THE LOVED COMPANY REPORT 3.0(令和7年5月22日)

※令和6年度中小企業実態調査事業(地域の包摂的成長の実現に不可欠な「良質な雇用機会」の解像度向上に向けた、中堅・中小企業の人的資本経営の推進・経営組織改革による企業価値向上の相関関係・効果把握と政策的レ バレッジポイントの探索に向けた調査事業(BE THE LOVED COMPANY PROJECT))
REPORT 3.0 のポイント
- LOVED COMPANYの経営の概念図(BE THE LOVED COMPANY MAP)を提示
令和4年度から実施した本事業の取組を振り返りながら、LOVED COMPANYの経営の目的、貫徹された営みが育む組織の価値の全体像を「BE THE
LOVED COMPANY MAP (愛される会社の価値観と自律的資本転換モデル)」として構築。

- 人間性(Be)と能力(Do)の両面から人(社員)の成長を捉える可能性を提示
自律的に考動する人財を育む観点から特色ある企業経営者6名にインタビューを実施。会社というコミュニティが持つ役割として、人(社員)の人間性(Be)と能力(Do)の拡大と統合を通じて「成長」が育まれるという考え方を提示。

- 自律型中核人財の多様性(いる・なる・する)を提示
本事業を通じて発掘した9名の自律型中核人財(自らの意思でいきいきと働きながら会社の中核的役割を担う人財)にインタビューを実施。自らが起点となり、他者の前向きな変化を促すその在り方の多様性(いる・なる・する)と、当該人財がもたらす事業・組織への作用について提示。

- こうした経営の実践・浸透・普及により政策的課題に資する可能性を提示
レポート第2章で述べた人間性(Be)を育むことの重要性と併せて難易度の高さを示しつつ、一方で当該価値観を有する企業が群となり人を育むことを通じて、政策的課題たる「地域の包摂的成長」に資する可能性を提示。

BE THE LOVED COMPANY REPORT 2.0(令和5年度)
近畿経済産業局では、令和5年度、「人(社員)の幸せを中心に据えた経営」を実践する企業群の発掘と当該経営の共通項と再現性に向けた可能性の探求、当該価値観の機運醸成を図るべく、55社の中堅・中小企業のご協力のもと、(1)中小企業8社の人的資本経営と企業価値との関係性の解像度の向上、(2)他社との対話を通じ、自社の人・組織作りに向き合う機会の創出、(3)各社の人的資本経営と主体的な社員が育つ取組の体系化を行い、社員の幸せを目的とした組織行動とその価値創出との相関にかかる「愛される会社」の価値転換モデル(概念図・案)を構築しました。
BE THE LOVED COMPANY REPORT 2.0(令和6年5月16日)

※ 令和5年度中小企業実態調査事業(地域の包摂的成長の中核たる成長志向・人的資本経営を推進する中堅・中小企業の実態把握および実践・機運醸成に向けた調査事業)
REPORT 2.0 のポイント
- 2つのアプローチからの「良質な雇用」の調査分析
「良質な雇用」を実践されている中小企業8社における人的資本経営と企業価値創出の関係性を整理し、企業の実践知とともにモデル化を実施。

自律的組織構築に注力する企業経営者、自律して価値創出に取り組む若手中核人材、大企業からも手本とされている人的資本経営の先進企業等への訪問録について記事化。


- 「人(社員)の幸せを中心に据えた経営」の具体的取組の事例拡充
中堅・中小企業55社より得た、各社の人的資本経営の実践知ならびに主体的な社員が育つ取組を整理・統合し体系化を実施。

- 「人(社員)の幸せを中心に据えた経営」の体系化・構造化
社員の幸せを目的とした組織行動とその価値創出との相関にかかる「『愛される会社』の価値転換モデル1.0(概念図・案)」を構築。

BE THE LOVED COMPANY REPORT 1.0(令和4年度)
近畿経済産業局では、令和4年度、人を価値創出の資本として、働きがいをより重視した経営を志向する「人的資本経営」や、社員、顧客、取引先、環境などの自社を取り巻く幅広いステークホルダーと良好な関係性を構築する「ステークホルダー資本主義」の考え方を実践しつつ、地域の核となって成長を目指す中堅・中小企業に着目し、そうした企業の経営の目的やビジネスの考え方、組織デザインについて45社にインタビュー調査・分析を行い、本調査で得たインサイト等を取りまとめました。
BE THE LOVED COMPANY REPORT 1.0(令和5年5月18日公表)

※令和4年度成長志向の中小企業の持続的成長と中長期的な企業価値向上につながるステークホルダーとの関係性整理と、その核となる人的資本投資に取り組む先進事例発掘調査
REPORT 1.0 のポイント
- 上記企業群に共通する特徴は、「社員」を経営の中心に据え、社員の幸せを経営の最大の目的としている点でした。社員が働くことで幸せを享受できるように、主に社員との最適な関係性・環境・経営状況をつくりだすことで、(急激ではない)持続的な付加価値向上と雇用の創出・定着を上手く循環させている示唆がありました。
- また、社員を中心にマルチステークホルダーを意識した経営が、企業の価値創造とガバナンスの両面から寄与する可能性も示唆されました。
- そのような特徴を踏まえ、今回の調査では、そうした経営をデザインするための具体的なアクションを「会社の羅針盤をつくり伝える」「永続的な成長を目指す経営戦略」「組織をデザインする(制度より風土づくり)」の3つの観点、22項目で整理するとともに、取材先企業の取組事例をとりまとめました。

このページに関するお問い合わせ先
近畿経済産業局 総務企画部 中小企業政策調査課
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