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廃食油のリサイクル技術で地球に優しい循環型社会を目指す
~浜田化学株式会社~

最終更新日:令和3年12月1日

   捨てれば廃棄物となり、流せば水質汚染のもとになる廃食油ですが、適切にリサイクル処理をすると高付加価値製品として生まれ変わります。
   今回は、独自のノウハウで、廃食油に含まれる残渣も含めたほぼ100%のリサイクルを実現している浜田化学株式会社の岡野社長にお話を伺いました。


◇企業情報

   企業名 : 浜田化学株式会社(兵庫県尼崎市東海岸町1-4)
   代表者 : 岡野 嘉市
   設立年 : 1970年

(概要)

   コンビニや飲食店などから出る廃食油のリサイクルを主な事業としています。回収した油は精製し、バイオディーゼル燃料や塗料、飼料等の添加油脂といった、新たな資源として再生。中でも廃食油から作るリサイクルハンドソープは、多くのスーパーや飲食店、コンビニで使用されるなど、油を通じて循環型社会に貢献しています。

1.インタビュー

SDGsに向けて、どんな取組をされているのですか?

浜田化学株式会社イメージ
廃食油から作った殺菌消毒可能なハンドソープ

   当社は石けん製造業者として創業しました。今から15年程前に、そのノウハウを活かして回収した廃食油からハンドソープを作ったのですが、使い心地や衛生面などいくつか問題点がありました。そこで、石けんに詳しく、当社の顧客としてお付き合いのあった「和食さと」の環境担当の方と一緒に改良を重ねた結果、殺菌消毒可能なハンドソープとして医薬部外品の認可も取得し、販売を開始することができました。店舗から発生した廃食油がリサイクルハンドソープとして戻ってきてその店舗で使用できるというコンセプトが、企業のSDGsを目指した活動を支える商品として受け入れられ、今では多くのコンビニや飲食店に活用してもらっています。「和食さと」では全店舗で使われています。2019年には、環境対策への意識を啓発し、地域産業を活性化した製品として、尼崎市から「あまがさきエコプロダクツ認証」をいただきました。
   自治体と共に環境問題にも取り組んでいます。農水省より「バイオマス産業都市」に認定されている兵庫県洲本市の廃校を購入し、そこで廃食油からバイオディーゼル燃料を製造しています。作ったバイオディーゼルは、洲本市の「菜の花・ひまわりエコプロジェクト」のイベントで使用するバスに使用されています。また、敷地内に廃材や竹を活用したビニールハウスを設置して、白いイチゴも栽培し、「淡雪」というブランド名で洲本市のふるさと納税の返礼品として採用されています。

SDGsの取組をはじめたきっかけは?

   当社の事業自体が環境を守るものなので、かねてよりCSRとして様々な試みを実施していました。その後SDGsという言葉が誕生し、当社でやってきたことはSDGsの精神に合致しているのだということに気づきました。
   元々当社では、持続可能性を経営理念として早くから掲げていましたし、環境改善の一端を担うビジネスだということもあって、社内では違和感なく、ごく当たり前のこととしてSDGsに取り組むようになっていったと思います。

SDGsに取り組んでみて、変化したものは?

   昔から積極的に環境問題に取り組んでいましたので、世間から「SDGsの先進企業」として認知されるようになり、様々な引き合いが来るようになりました。新たなビジネス事業に繋がったものもあります。ハンドソープの問い合わせも年々増えていて、SDGsの浸透に伴い、企業のSDGsへの関心も高まってきているのだということを実感します。

今後の方向性を教えてください

浜田化学株式会社イメージ

   廃食油だけでなく、様々な物のリサイクルに関わりたいと思っています。
   現在、コンテナ用の重量鉄骨造建築物を使った本社を尼崎に建築中です。あるベンチャー企業が提供する商品なのですが、コンテナみたいな形の建築物をブロックのように組み合わせて、自由自在な形のビルにできます。法律的にも、平屋だけでなく3階建てにも積むことができますし、いらなくなった部分は外してトラック等で運搬し、別の場所で新たな建築物として何度でも活用出来ます。まさに、リサイクルを手がける当社の理念を形にして世に示せるものだと思っています。できれば、当社が回収した廃食油から塗料も開発して、外壁もリサイクル塗料で塗装したいです。
   粗大ゴミも、まだ使える状態なのに捨てられていることが多いですよね。そういうゴミとして捨てられたテーブルや椅子を福祉作業所でリペアした後、ホテルや飲食店舗で再利用する仕組み作りができないかなとも思っています。そうすればゴミは減りますし、福祉作業所で働く障がいのある人々の賃金向上にも貢献出来ます。
   他にも、アップリサイクルプロダクツ(元の商品とは異なる用途の商品に作りかえることで付加価値を上げたリサイクル商品)を集めたセレクトショップも考えています。リサイクルプロダクツの「おしゃれではない」というイメージを払拭するような、スタイリッシュな商品を扱いたいと思っています。
   資源循環データプラットフォームも構築したいです。「今日、これがゴミになる予定だけど、これをリメイク出来る人がどこにいて、そのリメイク後の商品を欲しい人がどこにいて、そこまで運ぶためにどのトラックを使えば効率的か」という情報が瞬時に分かって最適化できれば、物がゴミでいる時間を減らして常に誰かに使われている状態に近づくと思います。

あなたの目指すSDGs2030年はどんな姿ですか?

浜田化学株式会社イメージ
浜田化学株式会社 岡野社長

   CO2排出量がゼロになっていて欲しいですね。2050年と言わずもっと早く。そのために、当社工場でも自社工事による太陽光発電を導入し、それに関連する様々な技術を蓄積する計画をしています。
   太陽光発電も壊れたまま放置されているケースも見られますが、可能な限りメンテナンスして発電し続け、これ以上修理しても使えない状態になったら、パネル等は微粒に砕いてリサイクル技術で元の原料に戻し、再利用するような事業開発を進めます。
   企業として、人の生活を豊かにしないビジネスをしてはいけないと思っていますので、社会にも貢献出来る持続可能なビジネスをしていきたいです。

~編集後記~
   どのように自社ビジネスにSDGsを組み入れたらよいかについて、他社から問い合わせを受けることも多いという浜田化学株式会社。
   「扶助の精神や、物を大切にして無駄なく使うという意識等、元々日本人はSDGsの理念を持ち合わせていて、無意識に実践しているはずです。だから、まずは自社が何をやっているのか洗い出して整理・見える化し、自ら再確認することが大事だとお伝えしています。」と言う岡野社長の言葉。それを実践されてきた同社の取組は、これからSDGsに取り組もうとする企業にとって良いヒントになるのではないでしょうか。

2.このページに関するお問い合わせ

近畿経済産業局 通商部 国際課
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電話番号:06-6966-6031
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