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パートナーシップを強みに、健康長寿な社会を目指す
~株式会社ナチュレ・ホールディングス~

最終更新日:令和5年4月3日

   百貨店での販売をメインに、機能性が高いサプリメントや化粧品を製造販売する株式会社ナチュレ・ホールディングス。同社は、大学や大学発ベンチャー、その他企業等と多くのパートナーシップを組んだ商品開発を強みとしています。
今回は、取締役副社長の米村靖之さんから、SDGs達成に貢献する同社の取組について、お話を伺いました。


◇企業情報

   企業名 : 株式会社ナチュレ・ホールディングス(大阪府大阪市西区北堀江2-2-6-302)
   代表者 : 森澤 義人
   創業年 : 2011年

(概要)

   東京大学、京都大学、近畿大学などの大学・大学発ベンチャーの素材や技術を限りなくナチュラルに製品化した大学コラボ「教授の研究室」シリーズや、野菜の専門企業「カゴメ」や油の専門企業「日油」など、その道を極めた匠の技術を持つ企業とコラボした「匠コラボ」シリーズの商品を開発し、百貨店やWeb通販で販売。

1.インタビュー

SDGsに向けて、どんな取組をされているのですか?

   当社は、百貨店での実店舗を運営し、ナチュレサプリメントというブランド名で、サプリメントや化粧品を、販売しています。特に当社では大学等で研究されているエビデンスのある原料を使用したサプリメントや、その道を究めた匠の技術を持つ専門企業とのコラボ商品など、SDGsのゴール17の「パートナーシップ」を大切にし、お客様の健康につながる商品を多く開発しています。
 大学コラボ「教授の研究室」シリーズでは、大学や大学発ベンチャーの研究・技術・素材使い製品化しています。大学研究のエビデンスで裏づけされた素材や技術を使用した製品です。現在、開発中も含めると18大学(大学発ベンチャー含む)、20商品を取り扱っています。
 専門企業とのコラボ「匠コラボ」シリーズでは、専門分野で優れた技術・素材を持つ企業との共同開発をしています。例えば、野菜の専門家「カゴメ」と作るトマト飲料や青汁、マイクロ技術の専門家「ホソカワミクロン」と作るフェイスパウダー、油の専門家「日油」とつくる食用油などを開発してきました。ナチュレサプリメントと専門企業のコラボで、最高品質の製品を目指しています。
 その他SDGsにつながる取組としては、社員の健康・福祉として、働きやすさ、働きがいを意識しており、同一労働・同一賃金や、育児・介護等のライフイベントに合わせた急な休みも対応できる環境や、時短勤務できる環境づくりをしています。女性職員の比率も高く、管理職も6割は女性となっています。

大学コラボ「教授の研究室」シリーズ 専門企業とのコラボ「匠コラボ」シリーズ

コラボシリーズ

SDGsの取組をはじめたきっかけは?

カゴメと共同開発したトマトボーテ
カゴメと共同開発したトマトボーテ

 創業は、高付加価値でかつ男女問わず健康になれるような商品を提供していこうとサプリメントの販売からスタートしました。
 当社のメインは百貨店での販売で、当初は他社商品を仕入れて販売していました。百貨店に来られるお客様は、健康にも、美容にも関心が高く、そして他にはない良いもの求めている方が多くいらっしゃいます。そのようなニーズを受け、「それならば、自らより良い商品を作ろう」と変化していきました。
 自社開発を目指すようになりましたが、もともと技術を持たない会社だったので、技術がないなら大学と組めないだろうかと考えました。そこで始まったのが、「教授の研究室」の事業です。当時、大学の技術や特許の活用を目指した大学発ベンチャーは2,000社ほどありましたが、半数以上は赤字だったといいます。それは、大学が保有する特許や技術は良いものだが、商売が苦手だったからだと思います。そこで、当社が、その技術・素材を使い商品化し、よりよいものを百貨店のお客様に販売するという形を考えました。共同研究・開発から商品化を行い、それを販売した利益の一部が、また大学の研究費に循環するようになっています。
 具体的な最初のパートナーシップは、東京大学発ベンチャー企業との共同研究です。当時、東京大学の現役教授が経営に携わっていたベンチャー企業で、様々な素材の免疫活性力を数値化する特許技術を持っており、共同研究で免疫が高い新規物質の探索を行いました。共同研究の結果、11/19-B1乳酸菌という免疫活性が高い新規乳酸菌を発見し、共同で特許を取得(特許第6505018)し、商品開発しました。
 「匠コラボ」事業も同じ発想で、初めはトマトジュースの開発でした。当初は、自社でトマトの研究をしていましたが、120年以上もトマトを扱うカゴメの技術には勝てないことがわかりました。そこで、逆にカゴメとコラボできないかと発想を転換し、同社に持ちかけたところ、カゴメブランドで、百貨店用の高級トマトジュースの共同開発につながりました。

SDGsに取り組む中で、苦労したことは?

東大の乳酸菌を配合させた商品
東大の乳酸菌を配合させた商品

 コラボ商品の中では、当社と1大学のコラボだけでなく、複数大学と合同で商品を開発するパターンがあります。そういった場合は、大学間の調整が、より複雑になります。商品の開発だけでなく、パッケージデザインなどの調整も苦労しました。
 また、今では実績が積み重なってきましたが、大学との共同開発に取り組み始めた当初は、創業間もない中小企業である当社とのコラボにおいて、どのように大学の技術が扱われるのか、医薬品・医療機器等の法に則った記載しているのかなど、大学側から心配されることもありました。安心いただくための説得に苦労しました。


SDGsに取り組んでみて、変化したものは?

   当初は当社からパートナーへコラボの依頼をするケースが多かったのですが、現在は、他の大学や、企業から、一緒にやりたいと声がかかるようになってきました。特に、最近は企業様からのお声が多いと感じています。この変化は、当社で実績を積んできたこともあるとは思いますが、当社が、パートナーの大学や企業の魅力を発信することを大事にしている点も大きいと感じています。企業様としては自社では言いにくい魅力を、当社が第三者の視点からパートナーに光を当て魅力発信し、それを喜んでいただいていますし、その発信が外に伝わり、さらに新たなパートナーを呼んでくるというサイクルにつながっています。
 また、このパートナーシップを組んで生み出してきた多くの共同研究で保有してきた技術は、高級商品を販売する当社にとって一番の強みになっています。

今後の方向性を教えてください

 今後も、大学コラボシリーズである「教授の研究室」、専門企業とのコラボシリーズである「匠コラボ」を、さらに拡充していきたいと考えています。
 また、事業領域も、サプリ・化粧品の枠を超えて、健康に関する様々な分野に広げていく予定です。例えば2022年11月1日には、アロマの専門家「アットアロマ」と共同開発したアロマを新発売しました。専門家との連携というコンセプトは変えない部分として大切にしながら事業展開していきたいと考えています。

御社が目指すSDGs2030年はどんな姿ですか?

 当社が目指すのは、「寝たきりにならず、いつまでも楽しく」という健康長寿な社会です。そのためにも、お客様の健康や若々しさの維持のサポートができる企業となることを目指し、健康のためのサポートに取り組んでいきます。

店舗での販売の様子
店舗での販売の様子

2.このページに関するお問い合わせ

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