トップページ > 施策のご案内 > 地域ブランド支援・報道発表 > 奈良酒の新たな物語が誕生します ~地域ブランド支援による商品化第一号~
最終更新日:令和6年4月1日
近畿経済産業局は、奈良の酒造メーカー5社や卸売事業者等で構成される「古都のお酒で乾杯しよう実行委員会」が実施する「奈良しゅわボール※」の取組に対し、地域ブランド化に向けた施策の集中的かつ一体的投入によるサポートを実施してきました。今般、当局のサポートにより、奈良のイチゴ(古都華:ことか)を用いたサイダーの開発や、そのサイダーを用いた奈良しゅわボールプロジェクトが登場します。10の地域ブランド支援で、具体的な商品・サービスにつながった成果の第一号となります。
奈良酒の地域ブランド化をめざす「奈良しゅわボール」の取組は、昨年7月から3ヶ月間実施されました。「古都のお酒で乾杯しよう実行委員会」(以下、「実行委員会」という。)の中では、「一過性のイベントで終わりたくない」、「奈良をもっと意識してもらいたい」との思いがあり、今年も実施するに当たり、財源確保の方法やブランディングについて当局と意見交換を行ってきました。
課題解決に向けて当局では3つのサポートを実施してきました。
当局職員が2名1組でチームとなり、伴走型のサポートをする中で、奈良しゅわボールには、もっと奈良のイメージを付与すべきではないかという意見交換になりました。こうした中から、奈良の特産品であるイチゴ、古都華とのコラボで、ブランドに不可欠の物語(ストーリー)にするアイデアが膨らみました。
地域ブランドネットワークサロン(別紙)に実行委員会の委員長を招き、そこでメディア業界の経営者から「ブランドのストーリーには、歴史と現在の両方のストーリーが必要」という示唆があったことも、古都華と組み合わせるアイデアの後押しとなりました。
今年2月、国税庁から「酒類業構造転換支援事業費補助金」の募集がありました。速やかに実行委員会へ施策紹介等を実施した結果、申請・採択につながりました。取組の規模拡大が可能となりました。また、古都華を使ったサイダーの開発では、特許庁のINPIT知財総合支援窓口に商標権に関する相談をし、知的財産権の保護・活用についても理解の深化につながりました。
奈良市の萩原苺農園や京都市の株式会社日本果汁、大阪府の能勢酒造株式会社など県外の企業とも連携し、奈良しゅわボールの割材としての使用を視野に入れ、古都華を使用したサイダーの商品開発が、現在進められています。古都華は甘みに加え、香りも非常に高いイチゴであることから、日本酒が苦手な層も新たに獲得できるのではと期待が高まっています。
地域ブランドの構築には、物語をつくることでファンを増やすことが手法の一つだと言われています。古都華という地域資源とのつながりにより、新たな物語がうまれファンが増え、さらにブランド価値を高めようとする本モデルを、他の地域ブランドへも橫展開していくことを目指します。
また、奈良県は歴史という物語の宝庫です。次は「歴史×奈良酒」でも物語をつくり、さらにブランド価値を高めていくというモデルへの挑戦についても、関係者と意見交換しつつ引き続きサポートを進めます。
近畿経済産業局 国際部 国際事業課 地域ブランド展開支援室
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