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イベントレポート「商店街・まちのブランディングを考える 地域まるごと実践型ワークショップ」

最終更新日:令和8年3月27日

はじめに

現在、商店街を取り巻く環境は、郊外の大型ショッピングモールの進出、ネット通販の発達など、消費者の購買行動が大きく変容したことに伴い、厳しい状況にあります。またコロナ禍の影響も大きく、商店街の数が減少している傾向が長年続いており、3年に一度実施されている「商店街実態調査」では、3年前の調査結果から、約2,000件の商店街が減少したという結果が示されました。

実際に活気を失ってしまった商店街や、空き店舗の増加など大きな課題に直面している商店街がある一方で、逆に空き店舗を上手に活用して新たな需要を取り込み、再活性化を図る商店街や、関係者で地域の魅力をうまく活かして独自性を追求する商店街など、新たな取組に挑戦して活性化につなげている商店街も増えています。

経済産業省では、商店街の抱える課題解決には、商店街だけではなく、商店街を軸とした面的なエリアでの盛り上がりや外部人材の巻き込みが必要であるとしています。
具体的には、商店街やその周辺で商売や事業を行っている方や、まちの活性化を考えている志を持った方、支援機関(商工会、商工会議所、金融機関や行政)などを集め、外部の専門家などから知恵を借りながら議論を行い、周囲の環境変化や自分たちの商店街のポテンシャルを正しく把握し、未来のありたい姿(ビジョン)を「自分ごと」として検討する必要があるとしています。

そのような中、近畿経済産業局では、令和6年度は、京阪神の4エリアの商店街を対象に、自分たちの商店街・まちについて話し合い、魅力や良さを再認識し、その魅力や良さを地域にも共有できるよう言語化をして、道しるべとなる「ありたい姿(ブランド)」とそれを実現するための「アクションプラン」を考える、「商店街・まちづくりのブランディングを考える実践型ワークショップ」を開催しました。

令和7年度は、このワークショップを踏襲し、寝屋川市と協力して、市域エリア版のワークショップである、「商店街・まちのブランディングを考える地域まるごと実践型ワークショップ」を開催しました。

寝屋川市内にある、「萱島駅」、「寝屋川市駅」、「香里園駅」、「寝屋川公園駅」の4つの駅を軸に、またアクションプランの実行を想定した外部機関の巻き込みを視野に入れて、駅周辺エリアで活動されている、事業主、商店街関係者に加え、金融機関、商工会議所、鉄道会社、市役所といった支援機関のメンバーも参加した「地域まるごと」によるワークショップを行いました。

ワークショップの様子をイベントレポートとして、ご紹介します。

事業概要

この事業は、全4回の「ワークショップ」と、ワークショップでの成果を発表する「成果発表会」の2部構成で実施しました。
全4回の「ワークショップ」は、市内4駅付近で会場を設け、実際の商店街・まちの様子を見学してから、グループワークを行いました。
ワークショップの成果を発表する「成果発表会」では、一般参加者、商店街、支援機関、金融機関関係者が集まり、それぞれのエリアで検討された「商店街・まちのありたい姿とアクションプラン」を発表されました。

【開催日時】
第1回 令和7年7月24日 @香里園駅 西北コミュニティセンター
第2回 令和7年8月22日 @寝屋川市駅 枚方信用金庫寝屋川支店
第3回 令和7年9月26日 @萱島駅 40COFFEE
第4回 令和7年10月30日 @寝屋川公園駅 望が丘ブランチ
成果発表会 令和7年11月14日 @萱島駅 ラリーモール日新

【参加者】
萱島駅、寝屋川市駅、香里園駅、寝屋川公園駅の4駅周辺商店街の関係者
支援機関など(金融機関、商工会議所、鉄道会社、行政) 

【講師】
株式会社地域環境計画研究所 代表取締役 若狭 健作 氏
mottif lab 代表 坂本 友里恵 氏
株式会社 sasquatch(サスカッチ)代表取締役 小川 貴央 氏
和歌山市 耐震・空家対策課 空家対策班 班長 中村 英人 氏

【共催】
近畿経済産業局,寝屋川市

【ワークショップでの狙い】
商店街・まちの活性化に向けた機運を高め、「わがまちのことは自分たちが考え実行する」という、意識醸成と体制構築を行い、商店街・まち活性化モデルの好事例となること。

各回の様子

【第1回ワークショップの様子】

第1回は、各エリアからの参加者や講師等も含め、約30名が参加しました。参加者は初めて顔を合わせる方も多く、少し緊張した面持ちでしたが、メイン講師を務める若狭さんの和やかな雰囲気のおかげですぐに打ち解け、各エリアでのグループワークを行いました。
第1回のワークショップでは、各エリアの「強み」や「弱み」等をSWOT分析で模造紙に整理し、エリアごとの課題や特徴を「見える化」をして、第2回に繋げました。

(尼崎市杭瀬エリアでの取組を紹介する若狭さん)

尼崎市杭瀬エリアでの取組を紹介する若狭さん

(エリアの「強み」や「魅力」についてディスカッションするメンバー)

エリアの「強み」や「魅力」についてディスカッションするメンバー

【第2回ワークショップの様子】

第2回のワークショップでは、神戸市の「灘中央市場」で活躍する坂本さんから、「よそ者たちの灘中央市場でのチャレンジ」というテーマで事例紹介をいただきました。
メイン講師の若狭さんとの掛け合いで会場は大盛り上がり。明るく和やかな雰囲気でグループワークが進みました。
第1回では、各エリアの参加者が主観的に感じているエリアの「強み」や「弱み」をSWOT分析による「見える化」をしましたが、第2回は、各エリアに関する数量的なデータ(駅の乗降者数など)を確認し、客観的に見たエリアの特徴を基に、将来の「商店街・まちのありたい姿とアクションプラン」の検討を行いました。

(神戸市灘中央市場での取組を紹介する坂本さん)

神戸市灘中央市場での取組を紹介する坂本さん

(商店街・まちのありたい姿、アクションプランについて議論する参加者)

商店街・まちのありたい姿、アクションプランについて議論する参加者

(みんなでまち歩きをして、まちの魅力を再発見!)

みんなでまち歩きをして、まちの魅力を再発見!

【第3回ワークショップの様子】

第3回は、和歌山市北ぶらくり丁商店街をフィールドに活躍する、中村さんと小川さんから話題提供をいただきました。
北ぶらくり丁商店街というフィールドで、「行政と民間」という異なる立場で活躍されるお二人からお話をいただき、中村さんは、市役所職員という立場から、「行政とまち会社や商店街(事業者)との関わり方」や「行政としてまちの活性化にどのようにアクションをされてきたか」をお話いただき、小川さんからは、「民間事業者として商店街を盛り上げるためにどのような取組をししたか」をお話いただきました。
キラキラした成功事例のお話だけではなく、失敗して悩んだところ、困ったところなど、実例を踏まえたお話いただき、これから商店街・まちの盛り上げを検討しているメンバーに、「刺さる」内容のお話をいただきました。
前半のお二人のお話を踏まえて、各エリアでは、「ありたい姿とアクションプラン」の再考やブラッシュアップを行いました。

(市職員としての商店街・まちとの関わり方を話す中村さん)

市職員としての商店街・まちとの関わり方を話す中村さん

(民間目線での商店街・まちとの関わり方を話す小川さん)

民間目線での商店街・まちとの関わり方を話す小川さん

(中村さん、小川さんの事例紹介を聞く参加者)

中村さん、小川さんの事例紹介を聞く参加者

【第4回ワークショップの様子】

第4回は、ワークショップ参加者の前で、各エリアで検討した「商店街・まちのありたい姿とアクションプラン」案の発表を行いました。
メイン講師の若狭さんから、「どんなコンセプトで進めるか」、「人の交流が生まれる仕組みとは」、「いかに全員で楽しむか」、「勝手に誰かがイベントをやりたくなる仕掛けとは」といったアドバイスを受け、参加者同士のグループワークで内容の再検討を行い、一般来場者もある「成果発表会」での発表に向けての士気を高めました。

(商店街・まちのありたい姿、アクションプラン案を発表する参加者)

商店街・まちのありたい姿、アクションプラン案を発表する参加者

(参加者へアドバイスを送る若狭さん)

参加者へアドバイスを送る若狭さん

(商店街・まちのありたい姿、アクションプラン案を再検討する参加者)

商店街・まちのありたい姿、アクションプラン案を再検討する参加者

【成果発表会の様子】

成果発表会は、計4回のワークショップで検討した、「商店街・まちのありたい姿、アクションプラン」を各エリアから発表されました。一般参加者、ワークショップ参加者を含め、約60名が来場し、賑やかな雰囲気の中行われ、各エリアからの発表は、具体的かつ実践的な内容で、発表者の声に頷く姿も見られ、発表が終わると会場全体が温かい拍手に包まれました。
各エリアの発表後には、各エリアの参加者と講師陣によるパネルディスカッションが行われ、発表内容についての深掘りトークなどで、大きな盛り上がりが見られました。

(パネルディスカッションをする講師と参加者)

パネルディスカッションをする講師と参加者

(会場にはかつての商店街の様子を映した写真の展示も行われました)

会場にはかつての商店街の様子を映した写真の展示も行われました

(各エリアの検討した商店街・まちのありたい姿)

各エリアの検討した商店街・まちのありたい姿

まとめ

今回のワークショップでは、同じ市内にありながら、全く違う属性を持つ4エリアの方々が集い、それぞれの商店街・まちの良さについて見つめ直しました。「同じ市内でも、知らないことがたくさんあった。」や「こんなにディープなところあったんや。」といった声をいただき、改めて商店街・まちの魅力や素敵さを感じていただくとともに、お互いに刺激をし合い、各エリアが競争するのではなく、協力しあう姿が随所に見られました。
今回のワークショップのタイトルにもあるように、「地域まるごと」で盛り上がっていこう、そんなマインドが育まれたように感じます。

これからは、各エリアが検討した「商店街・まちのありたい姿」に向けての、取組が実行されます。既に商店街・まちの発信強化に向けて、クリエイターとのマッチングイベント等も始まっているほか、当局も中小企業施策の発信等を通じて、商店街・まちの稼ぐ力強化を支援します。このワークショップでの「つながり」を活かして、それぞれの商店街・まちが活躍されることを期待しています。

最後になりましたが、本イベントにご協力をいただきました講師の若狭様、坂本様、中村様、小川様、共催の寝屋川市役所の皆様に心より感謝申し上げます。
近畿経済産業局では、引き続き、このようなイベントを開催する予定で、様々な地域の商店街・まちづくりに関わる皆さんの学びと交流、稼ぐ力の場をつくってまいります。

このページに関するお問い合わせ先

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