トップページ > 施策のご案内 > エネルギー > カーボンニュートラル関連情報 > 中堅・中小企業の面的GX支援プロジェクト > [取材記事]地域で支える中堅・中小企業のGX推進~支援機関の強みを活かした神戸地域の取組事例~
最終更新日:令和7年3月28日
<目次>
・背景
・GX支援に向けた支援機関等のネットワーク作り
・支援機関同士の強みを活かしたGX支援
・今後について
中堅・中小企業の事業成長にとって、地域の支援機関等の存在は重要です。それは、脱炭素分野においても同様ですが、現時点では本分野に関する企業側からの相談が少ないということもあり、実際に企業の脱炭素・GX支援を専門的に行える支援機関等は多くはありません。そうした中、神戸地域で支援機関等が連携し、地域の中堅・中小企業のGX支援を進めている事例をご紹介します。
兵庫県や神戸市、神戸商工会議所をはじめとする支援機関・金融機関等が近畿経済産業局と近畿地方環境事務所とともに、地域の中小企業のGXを推進するための体制作りを開始しました。
初めに着手したことは、各機関の施策の整理と、地域内の支援状況の見える化でした。これは、地域の支援機関同士がどのような施策を持っているかをお互いに知ることが、GXのような広いテーマで企業支援を効果的に行うにあたっては必要となるためです。そして次に、CN課題ピッチとして、神戸市内の中小企業から支援機関等に対して、自社のCNに関する課題を発表し、それに対して支援機関が対応し得る施策を検討・提案するという双方向のピッチイベントを行いました。実際に企業へのGX支援に取り組むことで、各支援機関の施策の強みや弱みをより深く理解し、企業ニーズに対応した効果的な支援提案を地域で実践するための貴重な場となりました。
本ネットワークに参画していた神戸市産業振興財団、中小企業基盤整備機構近畿本部(以下、中小機構近畿本部)が連携した企業支援を開始しています。
両者は、企業向けセミナー・ワークショップを開催するところから連携を始め、現在では神戸市産業振興財団が市内企業に対し、GXに関する支援提案と支援方法の検討を行い、その後、中小機構近畿本部が詳細の相談対応を行うといった個社の伴走支援における連携が行われています。さらに、取組フォローアップの実施や、神戸市産業振興財団が持つ補助金の活用というお互いの強みを活かした連携を実現させており、これまでに8社の取組をサポートしています。
本支援を実際に担当している神戸市産業振興財団の今村氏に、中小企業のGX支援を行う際の姿勢について伺ったところ、サプライチェーン上の企業や海外と取引のある企業、補助金ニーズのある企業など、各企業のニーズや状況に応じたGXの取組提案と最適な支援方法の検討を心がけているとのことでした。
(神戸市産業振興財団 今村氏と山本電機製作所様のミーティングの様子)
また、一緒に取組を進めている中小機構近畿本部の奥田氏は、GX支援は経営支援の一環だと強調します。まずは長期的な目線で経営を考えている企業に対して、いかにGXに取り組む重要性に気付いていただくかが支援のポイントであり、その上で実際に行動に移してもらい、少しでも経営のプラスになるような形で支援に取り組んでいきたいと話します。
支援機関同士がこうした考えを共有しながら、互いの強みを活かした連携を行うことが中小企業のGX推進につながっています。
※公益財団法人 神戸市産業振興財団」は、2025年(令和7年)4月1日より「公益財団法人 こうべ産業・就労支援財団」に名称変更します。
神戸地域の支援機関ネットワークでは、参画機関の間でそれぞれの施策を紹介し、企業の求める支援に適切に誘導するといった連携が取られており、地域で企業を支える体制が整備されています。また、各支援機関単位でも、サプライチェーンと連携したセミナーや、資源循環に関するプロジェクト等、GXに関する取組が多く行われており、その情報はネットワーク内で共有されています。こうした取組を通じて、今後より多くの中小企業のGXが進むことが期待されます。
近畿経済産業局 資源エネルギー環境部 カーボンニュートラル推進室
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